手指鍼術の適応

ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂こと藤井崇次です。

ええと一つ訂正ね、前回の手のひら鍼灸のメリットのところで、施術者本人が開発って言葉を使いましたが、これはダブルミーニングね。私の手での施術の原型は私 藤井崇次の自己開発。この時は高麗手指鍼術という新しい鍼灸術や専用の道具があることを知らなかった。

で、高麗手指鍼術(KHT)は柳泰祐(ユ・テウ)氏の開発。

世間的に知られている手指鍼術は後者であり、時間が経ってから日本のKHTの第一人者であるこまつ鍼灸院 小松隆央先生のところで学びなおしをしておりますので、完全に私のオリジナルではありませんし、それを主張する気もありません。ただし、処方と言われる現場での鍼の打ち方にこまつ式という小松先生独自の方法論があるように、ある意味で泰心堂式という形があるだけのことです。

と訂正というか補足説明しておきます。

なお、手指鍼術での腎臓関係の調整は小松先生独自方式の典型。なのでこちらをご希望の方はこまつ鍼灸院へお問い合わせください。


さて、本日は、

手指鍼術の適応

というタイトルです。


手指鍼術は、その特徴であるてのひらで施術が完結する都合上、

1.なんと鍼を刺してはならない場所(禁鍼穴)、お灸をすえてはいけない場所(禁灸穴)がありません。

 例えば、目が痛い、目がかすむ、目が疲れるなどの症状で眼科に行くほどではない状態の場合、鍼灸が適応することがあります。この時、一般的な鍼灸では目はまあ想像がつくとは思いますが、直接的に鍼や灸をする場所としては不適当です。正直危ない。

 となると「目は肝の蔵と関係があるから~」と肝経を使ったり、肝兪というツボ使ったり、目にかかわる名前の付いたツボを使ったりとまあ、なんというか雑。

 手指鍼の場合は、右目なら右手中指指頭の”目の相応部位”の過敏圧痛反応を頼りに、施鍼or施灸すればよいだけ。

 非常に簡単です。

2.内臓の不調への対処が簡単。

 前述したとおり、手のひらで完結する施術であり、内臓と関係する相応部位過敏圧痛反応を頼りに施術、施灸すればOK。

 基本的に脳ー自律神経系を介しての間接的刺激のため、反応できないときは反応がないので副作用や反動といったものが出ることはなく、ただ反応しないだけなのでとても安全。

 私事ではありますが、喘息発作を起こさないためのケアとして、喉回り(気管・気管支)、横隔膜などの調整が必要なのですがこれ通常の鍼灸で直接法・標治法(気になるところ、痛みのある所を直接刺激する方法)で考えるとかなり気を付けないといけない部位や少なくとも一人では手が届かない部位への施術が必要になります。

 でも、手のひらで完結するこの鍼灸術では、両手の中指ラインの相応部位で過敏圧痛反応を検索しての調整で済みます。

3.頭蓋調整が簡単。

 頭蓋の調整は、カイロプラクティック系の施術者ならば最上位に位置することも多い調整方法の一つです。クラニアルテクニックと言われる分野があるくらいですね。鍼灸学的にも精髄の元ですから超重要箇所。

 でも、かなり難しいらしい。・・・・・・この辺はね、先生・先輩方の仕込みがいいから。一次呼吸(頭の呼吸、拡大・縮小のリズム)の感覚わかりますし、歪み検出もみりゃわかる。 

取得に際して苦労はなかったのですが、一般的にはめっちゃ難しいらしい。

 そういう方は宮野博隆先生のパーフェクトクラニオロジー協会 CSFプラクティスとか、大島正樹先生の動体療法‐神癒アルファとかから始めて、頭蓋って変化するんだという感覚と、それにより身体感覚のリセットが行われて施術前と後でパフィーマンスが変わることを体験してから取り組めばよいのにと思いますけどね。

 さて、手指鍼術ではこれめっちゃ簡単です、頭の相応部位ですから中指指頭(末節)ですね。過敏圧痛反応を目安に施術するだけです。

4.上部頚椎調整が簡単

 頭蓋調整と並ぶカイロプラクティック系、整体系の高度技術。専門的な話だと後頭部、第一頚椎、第二頚椎の歪みのパターンに応じた調整=アジャストを行うわけなんですが、この歪みの検出もそれぞれに癖があります。

 私はもともと上原宏先生のDRTから入っているのでわりとさくと歪みの検出をしてしまいますし、岩城憲治先生のFSSなどキネシオロジーテストを応用した検出をするととっても簡単になります。

 で、検出したら補正なのですが、施術者の技量を問われるケースが多いです。ここが上部頚椎調整の難しいところですね。

 でも、手指鍼術ならば簡単。中指の頚椎相応部位をチェック、過敏圧痛反応=歪みの基点として考えて、施鍼or施灸で自動的に反射調整されます。

5.神経痛への調整が簡単。だけど問題あり

 神経痛に関しても直接法の場合は、しびれや痛みのある部位にひたすら施鍼&施灸が基本になります。そうなると対象範囲が非常に広い。そこに多鍼多灸だとまあ、からだの負担が非常に大きくなります。何せ鍼、灸ってそのものは刃物であり、やけどの元ですからね。体にとっては単体ではいい刺激ではないのです。ただ、その刺激に対して体の反応が起こる、その仕組みと身体の回復力が上回っているので必要刺激として許容されるだけのことです。

 手指鍼術だと手のひらです。ええ、範囲も圧倒的に狭い。相応部位の過敏圧痛反応をチェックして、施鍼、施灸でOK。

 簡単ですね。

 ただし、問題があります。関節の痛みなどは割と相応部位への調整だけで軽減します。が、筋緊張を緩和する効果は強くはありません。なので筋肉痛、筋挫傷など筋性防御(筋緊張=患部の保護)+炎症による治癒反応が必要なため、不必要な痛みの分、痛み軽減はしますが、あまり緩みません。

 また痛みに関しても痛みをごまかす(鍼鎮痛など)は起こりにくく、むしろ適正化する感じでしょうか?その結果、人によっては一時的に痛みが増します。

そのため疼痛緩和処方と言われるものを組み合わせるのですが・・・・・・個人差が大きいんですよね、これ。

 一方で、ちょっと奇妙なんですが、腱・靭帯、骨の治癒促進が起こるというデータが瑞金療法協会(旧高麗手指鍼術協会)、小松先生の施術例にもあり、私自身も現場で顧客の報告から前十字靭帯の損傷(レントゲン上部分断裂が確認されていた)が見当たらなくなったという報告を受けたことがあります。

 特に何をしたというわけではなく相応療法だけなんですけどね?不思議ですね。


この2.3.4.5.が対応できれば、各種の内臓不調(内臓疾患)や原因不明の体調不良について対応できます。

・・・・・・ということで施術に困ることはないわけですね。


習志野市大久保の鍼灸&整体 泰心堂はりきゅう院

臨床経験10年以上、総施術回数は7万回以上。 頭痛、めまい、疲労感を伴う体調不良などの取り扱いが多い各種特殊鍼灸術を用いる鍼灸院 こまつ式高麗手指鍼術、DRTなど認定院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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