STAY HOME→首肩こり→悪化その2

 ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。

 続き物の第二弾です。

 前回の記事はここをクリックしてください。

 さて、少しだけ話が変わりますが、

「常識を疑うことって大事だと思います。」

 何のことかというと、私、鍼灸師です。それもガチな奴です。系統的には積聚治療を創始者:小林詔司らに学び、経絡治療の手ほどきを柳谷素霊の弟子:故鷲尾雅一に受け、三代目:谷岡賢徳に大師流を見せていただき、伝統系の鍼灸畑を歩いてきました。そして徒手調整術研究部の方ではDRTという上部頸椎カイロプラクティック(バナーにあるように泰心堂はDRT認定治療院です)の手技をメインに使っています。そのうえでいただいた「東洋医学(鍼灸)とカイロプラクティック、使っていて混乱しないの?」という質問に答えての回答です。


 さて、本編です。今回の焦点は、「なんで肩こりってなかなか解消しないの?」って話の悪化原因編です。

 前回の記事では、肩こりになるのは当たり前って話をしました。そして自分で正しい位置関係に首肩回りを戻してしまえば良いと言いました。実際問題、本当にそれだけなんです。それだけのことなのに、どうして肩こりの常連、ベテランがこんなにもだくさんあふれているのでしょうか?

 うちにいらっしゃる方も口々に「(定期的に)揉んでもらっているのになかなか解消しないんだよね」、「どこにいってもなかなか(肩こりが)とれないんだよね」と仰っていました。

 なぜ?

 マッサージの人々は「痛気持ち良いくらいに揉み解すと良くなっていくから」というニュアンスを口にし、体重をかけ、時に汗をかき、まるで仇敵を倒すかのように時間いっぱい格闘してくれるのに、直後は力が入らず、店を出るときにはふらふらと体を左右に揺らすぐらいに力が抜けて帰っているにもかかわらず、寝る間際にはからだが強張り、少し動かすと痛くて、朝起きてもたまにわずかにしか頚肩が動かせない状態になるにも関わらず。

 そしてこんな状態になっても「揉み返しがでたんですね」とか「好転反応ですから心配いりません」と。


 でも、時間をおいてみてみると良くなっているような印象がない。


 なぜ?


 その答えはずばり、「揉み解すから」です。


 基本的に揉み返しなんてありません。それは、皮膚や筋肉が傷ついたことによる体の防御反応と修復反応であり、起こるべくして起こった生理反応です。

 好転反応という言葉も疑問です。時系列でみていっても、全然状況が好転していないのだから好転反応というのはおかしい。


 ひとのからだの科学(解剖、生理、病理)から考えても、おかしなことが罷(まか)り通っています。

 もちろん、非常に上手な方もいらっしゃいます。もう現役を引退されていますが、おひとりだけ神技的なマッサージを施していただいたことがあります。触れる程度の刺激で、正直、あまりにあっさりと終わってしまったので「え?」と思わず口にしたくらいです。しかし「あとはこのまま寝て、朝ひとっぷろ(風呂)浴びれば大丈夫」とその言葉通りでした。


 ただ、そういう神技的な上手はなかなか見当たりません。これもまた不思議なこと。

 私は現場に立つ以上、神技のひとつや二つ持っているべきだと思います。工藤君のところで一本3~5万円で売っていますしね。

 なのに、それがない。見当たらない。

 とても不思議なことです。


 肩こりを含めて、筋肉が緊張している状態を良い状態へと改善するには二つの考え方が必要です。

 つまり、

1.位置関係が正しいか?

2.頭(脳・自律神経系)が正しく機能しているか?

の二点です。


血行不良や筋肉が緊張して硬いのは、ぶっちゃけ話、枝葉の話です。

筋肉が緊張しているのは、位置関係の問題か、頭から緊張せよという命令が出ていて完了していないから。

位置関係の問題であれば、位置関係を戻せばよく、頭からの命令の問題であれば、命令を完了するか解除すればよい。

この二つで解除されないのであれば、解除されない理由があります。(組織が傷ついている、解除する積極的あるいは消極的な理由がない)


一方、(力尽くで)揉み解すという行為は、からだにとってどういうものか?

もちろん、からだに対して侵害刺激であることは間違いないが、皮膚・結合組織・筋肉などを傷める行為であると言える。


もちろん、これが回復可能範囲であれば問題がない。

これはプリューゲル・アルトンシュルツの刺激法則でも指摘されている。


なのになぜか、強刺激、力づくで揉み解す。なぜかそれが常識とされている。


それは本当に正しいのか?

施術者としては常識とされているやり方をしっかりと身に着けたのならば、やはりそのやり方が本当に合理的であるのかを疑うべきだと思います。


泰心堂の施術は、既存の施術の習得、解析と分解、再構成などを通じて、なぜ、それが効果的なのか、効果的だと言い切れるのか? まずそこがスタート。

からだの基準である、Zero-Positionを基準としているのも同じ理由ですね。


次回は、ゴッドハンドと呼ばれている方の施術に触れつつ、より効果的な施術についての提案をしたいと思います。

習志野市大久保の鍼灸&整体 泰心堂はりきゅう院

臨床経験10年以上、総施術回数は7万回以上。 頭痛、めまい、疲労感を伴う体調不良などの取り扱いが多い各種特殊鍼灸術を用いる鍼灸院 こまつ式高麗手指鍼術、DRTなど認定院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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