久々に朝起きたら腰に痛みが……
おはようございます。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
ええとどこからお話しましょうかね?
私、藤井はかつて”腰痛患者”でした。
そうですね、朝起きて痛みがないことがおかしいと思うくらいですかね?
原因はというと、負けず嫌いと好奇心によってさまざまなスポーツなどに挑戦してきたせいでしょうか。スポーツってたんに遊ぶ程度でしたらそうでもないのですが、競技レベルを意識すると途端にからだにとって負担の大きいものになってしまいます。
それは如何に効率的な動きをしようが同じことです。というか、効率的な動きは偏りそのものなので、競技に応じた環境適応と肉体変化を伴うので、結局、Zero-Positionからは乖離し、通常の生活に比べて、疲労を蓄積し、結果、からだを壊しやすくなります。
これはね、アマチュアレベルでもトッププロでも同じことです。
環境適応と肉体変化とは要は”特化”ということであり、必要とされる動きに対する機能向上であり、それ以外に対する機能低下になります。
つまり、特定の動きでは怪我をしにくくなるが、それ以外では怪我をしやすい状態に陥りやすいということでもあります。
プロを目指す人はこのあたりのことに十分留意して、トレーニングを積む必要があります。
さて、これは前置きで、実は今朝、久しぶりに腰に痛みが出ました。
私の場合は、痛みの中心点は大概同じ場所です。腰椎5番の左側かつ仙骨に近いところですね。これは左の仙腸関節の動きが悪いことと、疲労に伴うからだの補正のかかり方によりそこに負担が集中してしまうことによって起こります。
普段は先んじて、ケアしていますのであまり痛みはでないというかここ十数年で2~3回しかで痛みが出ていなかったのですが、ちょっと最近、別件で忙しくしていたこともありケアを怠り痛みが出たという形ですね。
痛みがでるきっかけは、まあ、ぶっちゃけ話、施術ベッドの高さがあっていないことによるものですね。もちろん私のサロンのベッドは私のやり方に合わせて少し高めの上から力を掛けにくい絶妙な高さにしています。※力を掛ける必要は欠片もないから。
ですが、外部での施術のときは、まあなんというか接骨院でベッドが低いんです。施術自体はそこの院長方針でかなりの部分、”お任せ”なので力任せには施術しないように気を付けています。ええ、力押しのマッサージなんてからだを傷つけるだけで意味はないですからね。
この辺は緩消法の開発者 坂戸孝志先生の医学論文でも見てください。わずか500g重の力で筋弛緩が起こることを報告されています。
まあ、それはそれとしてセルフでの調整をしてから仕事を始めましょうってなもんです。
まずは痛みが強く出るときは、周辺や関連部位で強い筋緊張がほぼ確認されます。これが必要十分な筋性防御であるのならばむしろとってはいけません。が、だいたい調子の悪い時のからだの反応は極端に出る傾向があるので、要らない筋緊張もまた出現している確率が高い。この要らない筋緊張は要らないのですから、取ってOKというかむしろとるべきです。場合によってはQOL=生活の質が劇的に変わりますからね。
先ほど、緩消法に触れたので緩消法で取っても良いのですが、一応、ここは鍼灸サイドのブログなんで鍼を使っていきましょう。
ということで、2寸の3番の鍼で、左の仙骨内側の角から、腰仙関節に向かって斜刺。本当は操作が簡単な5番か8番の三寸くらいで狙うほうがよいのですが、手持ちになかったので。
この鍼の目的は、主に不要な分の鎮痛と筋弛緩を促すことです。一応、私の場合はこの鍼が通過していく領域が痛みの中心部なので、ここに対して直接刺激をすることで、どうなっているかを頭に意識させます。
ちなみに深さとか置鍼とか聞かれる方がいらっしゃいますが、安全な深度を保ちながらも、感触が変化する深さと角度に刺入かつ変化が止まった感触がしたら抜鍼が回答なので特に深さに〇cmという指定はありませんし、置鍼=この場合は鍼から手を放し〇分放置ってパターンなんでしょうが、それはしません。感触の変化はとても微妙で鍼を通じて感じ取るものなので手を離したらわからなくなりますし、無駄に時間を掛けることになるので正直お勧めしません。
※1対Nで施術する場合においては置鍼を活用するのが経営上のポイントにはなります。その場合は呼吸の変化など外からわかるからだの変化を目安に、その時間を計って平均時間を決めるか、性別や体形による標準時間を設定してみて観察により微調整するなどが推奨。
また、継続刺激による痛覚閾値の上昇(針麻酔や針鎮痛と言われるやつですね)なども狙っていませんので、雀啄は変化を促すために使っても良いとは思いますが、特に低周波通電などもしていません。鍼が沈んでいく感触に集中するのが基本ですね。
で、十分に変化したと感じたら抜鍼して、状態の確認。変化量が十分であればこれで終了。
普段の施術も基本はこんな感じです。今回は痛みの局所に直接刺鍼していますが、今回のケースでは手っ取り早いからというだけです。普段は絡めてである軸の調整などをしたうえで刺鍼、施灸をしてからだの変化を引き出すということもしています。
ただ、技法的にはとってもシンプルです。シンプルだからこそ、はっきりとした結果が出ます。
ええ、だってからだにとってわかりやすいですから。
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