質問に答えます。その70 エネルギー療法って結局・・・・・・
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
GWは皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は昨日、3日予約の調整をさせていただいて、一日のみ休暇とさせていただきました。あとは施術の日々です。
さて、本日のお話は何度かしているエネルギー療法って話。
エネルギー療法と聞くと怪しいとかよく言われますが、「ぶっちゃけ話、東洋医学的鍼灸ってそもそもエネルギー療法なんですよ」って私はお話しています。
ああ、でも解剖学や生理学などに基づかない自称エネルギー療法はだめです。
妄想だったり、再現性が極めて低かったり、何かと特殊だからですね。
これってね、ちまたの鍼灸術にも言えることなんで鍼灸師としてはもっとぐさっと来てほしいところなんですけどね。
そもそも、東洋医学って大上段に、声高に主張する人が多い鍼灸業界ですが、東洋医学、東洋哲学に基づいて施術を提供しているものは非常に少ない。そのうえで自分たちが何を提供しているのかもわかっていないので「エネルギー療法なんて怪しげなものと一緒にするな」と平気で反論するものも多い。
私から言わせれば同程度かそれ以上に怪しいでしょう?
だって、人の体の仕組みや機能に基づき、再定義をしていない五蔵論や経絡論、三才論などは非合理的ですし、そもそもの人体の定義のひとつに、陰陽の混合体とあり、人体をある種のエネルギー体として定義しているじゃん!?
それに陰陽の気とか胃気、脾気のはなしを当たり前に使っていたり、気血津液病証やそれに代わる病証を採用していないにも関わらず”お血”が、”お血”がとのたまったり、邪気論を踏まえず「邪気!邪気!」と呪文を唱えたり、……なんなんでしょうね?
で、困ったときには自然治癒力が!!とか、これって東洋医学ではなくて、ギリシア医学。哲学者ヒポクラテスの「自然は最良の医である」が語源ともいわれるし、ホメオスタシス関連でクロード・ベルナールやウォルター・B・キャノンなどの学説が根拠になっていたり、マックス・ノイブルガーがそのものずばり『自然治癒力学説史』(1926)を著していたりするんですけどね?
さて、業界の話は置いておいて、
要は、人の体をある意味、エネルギーの塊としてみてみた時に、健康体はその流れや形が流麗で機能的であるのに対して、不調な状態はその流れが乱れ、形が歪になり機能が低下していると考えられる。
故に、エネルギーの過不足を起こしている箇所を検査を通じて認識(歪み、痛み、滞り、硬結、弛緩)させて、調整的刺激を用いて、同調、協調、共調(シンクロ)を促し、反射の仕組みを利用して、過不足を均そうというのがエネルギー療法ですね。
これってまんま、陰陽論、三才論、五蔵論、経絡論だったりするんですよね。
まあ、所詮人の考えることですから、似通った部分は出てきますね。
それを踏まえて、鍼灸もまた観念論だけではなく、妄想だけではなく、なぜ、自分の施術は効果が期待できるのか? そろそろまじめに考えてみたらよいのではないでしょうか?
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