質問に答えます。その69 頭蓋骨調整って怪しくないですか?
ども、久しぶりになってしまいました。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
ええと、3月から続く体験会企画がVer.2となりまして、いろいろと忙しい日々を過ごしています。一つ困ったことに、今回、わりと軽症の方が多く、多くても2~3回とリピート的には非常に厳しいなと感じる方が多いこと。
院としては、LTV、つまりは今後、3週間に一回でも長く付き合える顧客になってほしいところですが、劇的によくなってしまうと、困ったことになかなか通院していただけず、たいてい厳しい状態で「1~2回で治してくれ!」と大騒ぎされるので正直困ります。ええ、5~6回で何とかしますけど。
まあ、そんなこんなで忙しくしています。
され、本日のお話は、質問に答えます。その69 頭蓋骨調整って怪しくないですか?ってお話です。
ええ、質問をいただいたのは鍼灸師の方だそうです。実際どうだかは知らんけどね。
まず頭蓋骨調整ってなん? って話からしようかと。
私が使っている頭蓋骨調整=クラニアルテクニックと言われるもので、ルーツとしてはカイロプラクティックになります。ただ、ルーツ的に日本武術を標榜するものや、オステオパシーをルーツにするもの、よくわかっていないのに適当に行われているものなどがあります。
ええ、複雑です。そして困りものです。
中に怪しいものがあるのは事実です。
まあ、私がこの業界を代表して、ってわけにはいきませんので、私の採用しているもの限定でお話をしたいと思います。
そもそも頭蓋骨調整ってなぜ行うのか?
頭蓋内環境が悪く、体液循環不良を引き起こしているから
人間のからだの仕組み上、自律的に動いている箇所がいくつかありますが、その一つは皆さんも知っている脳と心臓です。それからガス交換(酸素ー二酸化炭素の交換)のための肺周辺組織、詳しい人ならば、仙骨も加えるかもしれませんね。仙骨は歩行時の八の字運動と呼ばれる補完的運動のほか、仙骨律動という自律運動を行っています。これは脳脊髄液循環に関わる運動のひとつです。
はい、昨今現代医学の方でもなにかと目にする機会のある脳脊髄液です。
脳脊髄液は脳室で血液から作られて、脳を保護、滋養し、脊柱管を通り、全身の組織に再吸収されていく体液のひとつ。1日の産生量は120ml、珈琲一杯分くらい。
これがうまく循環しないとからだのあちらこちらに不都合が起こるとされます。
この循環に関わる動きがあたまの呼吸=一次呼吸。
昨今だと脳脊髄液減少症や脳脊髄液漏出症など、重篤な症状も有名ですね。
この脳脊髄液循環を取り戻すのが、クラニアルテクニックの目的です。
鍼灸の考え方では、まあ、経絡論とかいろいろありますが、末端から刺激を脊髄や中枢である脳・自律神経系に送ることで、自律神経系の機能により、自己修復を促すのが生理学的な立場から考える反射療法としての鍼灸療法の理屈なので、脳機能低下状態=脳圧迫=脳脊髄液滞留状態=蓄積疲労状態=自律神経系機能低下状態であれば、その反応が鈍くなるのは道理というもの。
故に、接触刺激程度の刺激を用い、頭蓋の運動=一次呼吸と同調し、接触刺激による認識の修正を促すことで、一次呼吸が自動的に最適化され、結果として脳機能低下状態が解消され、からだが機能的に働くことができる状態へと回帰し、自己修復を進めるのではないか? というのがクラニアルテクニックの考え方の基本になると考えられます。
具体的な手技は刺激論同様にさまざまあるので、学ぶ際は注意が必要になります。
鍼灸師にとって良いことは、頭の環境が良くなると、自律神経系機能が十分に働ける状態になるので、鍼灸による刺激に対するフィードバックも起こりやすくなる。つまり、結果が速やかに出やすくなるというメリットがあります。
詳細はえらいややこしいのでこの辺で。
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