やらかしました。ある意味で失敗例~ある”めまい”のお客様~
おはようごいます!
千葉県習志野市大久保の泰心堂はりきゅう院 オーナー鍼灸師のからだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師、操体法術士 藤井崇次(泰心堂)です。
本日は企画ネタではなくて、ある意味で失敗ネタ。
ええ、今までにある意味で失敗ネタはそれなりにやっています。
〇膝痛で来院のお客様、初回施術で痛み解消→翌日から来院せず、当時の上司に・・・・・・とか。
〇ぎっくり腰で来院、初回施術で痛みを取りすぎて、スタスタ歩いて帰り、次回予約に来ず。3週間後、ぎっくり腰で再来とか。
〇たまたま1回で良くなったのに、神様扱いとか。
〇余命半年。「この症状何とかなりませんか?」といわれて「ごめんなさい。この症状は今の私には手に負えません。できるとして体調管理のお灸指導がせいぜいです。」と返さざるを得なかった事例。「それでも良いです」といわれて灸指導を一回。その後もお灸療法を継続したそうで、結局、6年ほどご存命だった事例。お友達の方に伝言下さり「先生のおかげで永らえました」と。
で、今回のお客様
40代 女性 川崎市
めまいが依頼に2年ほど通院中。診断名”メニエール病”。症状 最近は週2~3回視界が回転するようにぐにゃりと歪んでとてもじゃないけれど立ってられなくなる。耳鳴りはあまり気にならない。
職場の同僚(かつてのうちのお客様:メニエール病)に紹介されて来院。
所見:
脳脊髄液循環系:頭部拡大、一次呼吸不良、頭蓋の関節硬く可動性低し、全身の関節可動域↓、筋反射知化状態
上部頸椎系:DRT三大徴候、頸右圧痛、肩右2圧痛、足右3圧痛
脊椎系:胸部で見かけ上右回旋、腰部で見かけ上左回旋の蛇行状態。相反の位置はTH6~8当たり
腰部反応:L2-3右、左は無力。
股関節:左股関節内捻りで痛み。
膝:長時間の歩行にて右膝に痛みが出ると
キネシオロジーのテスト:スイッチングはなし。耳下、肝臓、脾臓(血糖値)、大腸、副腎皮質の反応在り、毒素反応(※これは参考程度に扱っている)なし。脊椎診はC1-C2右、TH3-4中、L2-3右、S1右で反応
※キネシオロジーのテストはFSS(岩城憲治先生)による。
処置:聞診→触診&検査→DRT→キネシオロジーのテスト→鍼灸による調整
TL(Therapy Localization)を行い右上天柱をメインに調整。
調整後
頭部拡大状態の改善、頭蓋の関節の可動性改善、各種関節可動域改善
三大徴候クリア
左股関節内ひねり、VAS10→6 残る。
キネシオロジーのテスト:脾臓、大腸の反応残る。
本人自覚:頭がすっきりして、しばらくぶりに「目覚めた」感じがします!
とここまでは良かったんですけどね。
これね、継続して体調良くしていかないと、たぶん、日常生活における精神的、身体的ストレスの集積→蓄積疲労発生→脳機能低下→・・・・・・とやはり立て直しには時間がかかりそうな気がするんですよね。
何で、「基本は週1or2週1でしばらく通って」と伝えたんですが、なまじ調子が良くなったから、しばらく来ていないんですよね。
「仕事が忙しくって」と次回予約もキャンセルでしたし。
ええ、うちも仕事ですが?何か?
まあ、調子が良いのなら良いのですが、少々心配です。
施術自体の失敗例は? と実はバックグラウンドでメールをいただいているのですが、基本的にありません。
できないものは受けなければよい。というか基本的にそういうのは病院・医師の管轄になる案件ですね。
何故かと言えば、私が提供しているのは、いわゆる根本調整系の手法、鍼灸で言うと本治方に属する技法なので、「どのような症状であっても結論的には体が自己治癒するわけであり、施術は体の現状認識を助け、調整的刺激を加えることで、反射的に自己治癒しやすい状態へと自ら変わるきっかけを与えるのみである。」という考え方が基本にあります。
そうであるのならば、施術者として次に考えることは、徹底的なリスクの排除です。
現状、鍼灸術において、約9割がてい鍼(刺せない鍼、刺さない鍼)、散鍼術(刺さない鍼)による施術へと変更しています。これにより鍼が折れる、鍼の消毒の問題などのリスクを減らしました。また灸療術においても安易な灸頭鍼をやめ、もぐさが落ちるなどの意図しない火傷などのリスクを減らし、簡易灸をあえて使わないことにより、目視、触知での不要な火傷の排除の徹底と灸痕の最小限化を図る。また、必要に応じて棒灸を使うことで、先端恐怖症や鍼への恐怖感などへの対応と熱量のマニュアルによる制御を行い、こちらも意図しない火傷のリスクを極力下げました。
補助的に使ている徒手調整術もまた同じ。
あん摩マッサージ指圧師にとっては常識でしょうが、プリューゲル・アルントシュルツの刺激法則から考察して、私が提供する手技においては強い刺激は要りません。むしろ害悪を引き起こす可能性が高いので強刺激を与えかねないものについては不採用。
また緩消法の開発者 坂戸孝志先生の緩消法テクニックによるとわずか数百グラムの力を使うことが積極的かつ効果的に筋緊張を緩める結果に繋がると生理学的な証明がなされているわけでこの結果からも強刺激にある必要性は感じません。
私が所属する日本DRT協会のDRT:ダブルハンドリコイルテクニックもまた強刺激を伴うものではありませんし、操体法の創始者である橋本敬三先生の著作にも強刺激を推奨するものはありません。
まあ、私の場合ははり師、きゅう師なので、鍼灸によるペインコントロールをすればよいだけなので、強く押す、強くもむ必要性はもともとないんですけどね。
なので、採用している徒手調整術もまた微圧、微振動など力を積極的に加えないもの、かつ時間的な負荷(ストレス)が少ないものを選んでいますから、結局、個別の状態に対するテクニックより、自分で回復できる状態へと促す根本調整系のテクニックが主となり、こちらもまた症状で悩む必要性はなくなります。
こちらはよくなる過程をしっかりと観察していくだけなので、施術において、患者さんの状態に変化がなくどうしたらよいか?というストレスはありませんね。
今回はこの辺で。
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