質問に答えます。その63 患部に施術しなくて良いのですか?
おはようございます。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
本日は祝祭日! ということで本来のは休みなんですけれど、例の別件の方で船橋某所にて施術活動の予定が入っております。
今回は朝方にやることが多いのでさっさと本題に入りましょう。
『質問に答えます。その63 患部に施術しなくて良いのですか?』という質問に対してですね。
この質問には前提があって、例えば、肩こりなどわりとわかりやすい患部ができている状態のケースを想定してのお話ですね。
営業というかサービス業的なお話をすると、「患部に施術をしてほしい」という客に対して、まったく患部に触れないのは実はNGです。それがまったく意味のない非効率な手順や手続きであっても、こういうケースの場合は患部を触りましたというポーズはすべきです。
根本療法系の施術者としてはその論理式上は是。
じゃ、現場の施術者的にはどうなのですか? という話では患部は施術の指標に成り得るので必ず触るべきです。
ポイントは触るべきであり、必ずしもここに外圧を加えなくともよいということ。
特にコリなどについては、これはコリを作っているのは自律神経系の作用なので、
1.コリを作らなくても良い状態であれば、自律神経系の機能低下状態が解除されれば自ずと解消されます。
2.逆にコリを作らなくてはならない、筋肉を固めて防御しておかなくてはならない事情がある場合はその事情が解消されない限り、そのコリを解除してはいけません。
自律神経系の機能低下を解除するための施術を通じて、自ずと解除されるわけですから、わざわざ筋肉などを傷めつける必要などありません。
ただ施術の原則として、施術効果は(潜在、顕在)意識が及ぶ範囲に影響が波及するという考え方があり、意識されない当たり前の状態(=常態、いつも通り)については効果が及びにくいという問題があります。
なので検査を行うことにより。、機能低下状態があることを意識に乗せる。施術を通じて自律神経系の機能低下状態解除→体の機能低下状態解除を確認という流れを作ってあげる必要があります。
また、機能が改善されたかどうか検査しないのもダメです。
これを確認しないとしたら、施術することが目的になってしまいます。でも、それって意味があるんでしょうかね?
私たち施術者は施術してお金(感謝)を貰うことが目的なのに対して、顧客は施術を通じて幸せ(痛みが改善、動作が改善、機能が改善→快、楽、自信、やる気、希望)になることが目的なのですから、その目的が達成されないのであれば意味がないのです。
×一生懸命施術しました! →だからなんでしょう?
〇手抜きで調整しました! →結果が出ているので満足です。
まあ、手加減はしても、手抜きはする施術者っていないとは思いますが。
ちなみに私の意識的な配分は、思考分析8割、手技1割、その他1割程度で意識的には思考分析に割く割合が多く、どちらかというと体力的、腕力的に疲れるのではなく、施術を通じて思考的な疲労がある感じですね。
さて、話をまとめていきましょう。
1.いわゆるコリ、筋緊張は自律神経系の作用で生じる。
2.コリ、筋緊張には起こって当然の、正常な生理作用(自律神経系の正常な反応)と異常反応(自律神経系の機能低下状態に起因するもの)とがある。
3.正常な生理作用の場合、コリ、筋緊張を起こす事情が解決するまで、揉もうが叩こうが取れない。また無理に取っていけない。何故ならば体の正常な反応だから。
4.異常反応の場合、もともとの原因が自律神経系の機能低下のため、患部を揉んだり、叩いたりしたところで自律神経系の機能低下が解除されないのであれば、取れることはないし、患部に対して施術を行うことは非効率である場合がほとんどである。
故に、患部に直接外部的刺激を加えて、無理やりコリや筋緊張を取ることは効率的とは考えないので、泰心堂では患部に対して固執しない。
しかしながら
5.施術効果はその意識が及ぶ範囲に及ぶのであり、身体がおかしいと顕在意識上、あるいは潜在意識で認識しているところが変化しやすくなる。故に患部を体に意識させるために検査、接触確認などを前後あるいは中途に入れることは手続き上た大事である。
まあ、これが質問への回答になるわけですが、ちゃんと意識的に施術している施術者って全体の数%くらいいるんでしょうかね?
私も年間10件ほど外で研修と称して施術を受けてくるのですが、なかなかお目に掛からないですね。
では、また。
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