“ゾーン”に入るのは割と簡単なこと
おはようございます。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師&操体法術者の藤井崇次(泰心堂)です。
最近は、脳波活性療法士を名乗ろうかどうか迷っています。脳波活性療法、かなり効果が出せるテクニックなんですよね、あれ。EBM的にも論文がしっかりと出ているので根拠は確かですしと悩み中。
個人的には特殊な道具が必要ないところが気に入っています。
さて、本日のお話は、『“ゾーン”に入るのは割と簡単なこと。』というタイトルでお話を進めましょう。
まあ騒がれたのは主にスポーツ系を中心とした分野ですね。
個人的にはノールックパスとかアイコンタクトとかそういうのってただの基礎技術(いわゆる”お約束“とそれを実行する正確な技術)だと思っていますので、ゾーンもまた大したもんだと意識は欠片もありません。
ま、なんていうの?
よく集中して、周りをみて、次のプレーを予測して動いているよねってだけのことで、予測が嵌っているように見えればゾーンに入ったという感じですかね?
必要なのは
1.集中
2.観察
3.思考
4.予測
(5.意識誘導)
ですね。
ということでトレーニングの話をしましょう。
トレーニングとしては次の段階を踏むと結構簡単にゾーンに入れます。
1.意識の切り替え:瞑想法
2.瞑想→自分の体の意識的認識。格好良く言うと”彼我の境界を識る“こと。
3.自己認識→空間認識。とりあえず半径3〜5mの範囲をできるだけリアルに意識(イメージ)すること。
4.空間認識範囲の拡張。静的空間から動的空間意識への切り替え、あるいは空間内他者の動きの認識。
5.ある程度の範囲の空間内認識+時間の認識。
この5.段階目くらいが優秀な外科医さんの手術室内での集中状態ですかね? 患者さんと執刀医、執刀医と助手、器械出し、そのほかサポートスタッフなどの動きが意識下であるいは無意識下で認識できる状態で、いわゆるゾーンの状態です。
対人スポーツなどで使う場合は、ここにスポーツ適正に応じた”動体予測“が入るので”観察“と”次のプレーの予測“が入り、さらに面倒であれば積極的に”意識誘導“をかけて次のプレーを意識的に、あるいは無意識的に限定していくという要素が加わります。ちょっと言葉が難しいかな? 簡単に言うと一流の秘書や執事、給仕役、名店の女将さんたちの”気遣い“ですね。
こういうとわりとありふれたもんじゃないですかね?
さて、全てを語るには時間がないのでまずは1段階目の意識の切り替えのお話をしておきましょう。
ずっと集中していることは人間の(脳)機能上、無理なお話です。エネルギーが足りなくなります。
なので意識的に”切り替え“を行うことが集中する秘訣になります。
簡単な表現をすると”それだけ考える状態“を意図的に作ると言うことです。
そのトレーニングとしては瞑想法がGood。
日常動作として瞑想などしている方はよほど特殊な人ですから、そういうごく一部の特殊な人を除けば、非日常的な動作と言えます。
日常→非日常への切り替え
これがキーワードですね。
やりかたは・・・・・・正直言うとどうても良いのですが、まあ、最初はいわゆる瞑想っぽい格好でやってください。
で、呼吸がどうだとか、無我の境地がとか雑念を捨てるってお話ありますが、あれは正直逆ベクトルですよね。
(余計なことを考えてはいけない!)
とばかりに余計なことを考えるように意識誘導しているのですから。
そうじゃなくて、瞑想とか集中とかの基本に忠実な考え方は、一つのことを考えることです。
ええ、なんでも良いですよ。今日の晩飯を何にしようかを真剣に考えていただいても結構ですし、次の休みに食べにいく、美味しそうなものランキングでも良いですし、ええ、煩悩、欲望OKです。
人間108個も煩悩が!とまるで悪いことのように言いますけどね。欲望はエネルギー源です。動機付けです。
そもそも俗世から離れたいってのも欲望ですし、解脱だか悟りたいってのも要はそう言う願望、欲望じゃない? つまりは煩悩です。
はい、煩悩一徹で良いんです。だって色即是空ですから。ただ、あちこちベクトルずれると思考がブレますので1テーマで突き詰めましょうってだけ。
ええ、とりあえず今朝はラーメンの気分だったので、やらかしました。
反省する気は無い。
坐禅を組んでというのなら一番簡単なのは呼吸をカウントすること。私の推奨は呼気:吸気=3:2。9カウントで息を吐き、6カウントで息を吸うを適当にタイマーで時間セットしておいて終了まで繰り返す。
これでOK。呼吸をカウントしたいと言う欲望を時間内突き詰めてください。
慣れてきたら、今度はスイッチを作ります。
〇〇したら集中
ってトリガーを作り、同様のことを行うことで一々坐禅をくまなくとも、呼吸をカウントしなくとも同様の状態に入ることができるように訓練します。
NLPとかではスイッチングとか言ったりするそうですが、日常用語ではなんですかね? ルーティンワーク? この言葉あまり良い印象はないんですけどねぇ?
まあ、いっか。
ちなみに私の場合、施術に入る時、脈をみたら鍼灸師モードなどの切り替えをしています。
これもできるようになったら。
2.段階目。集中したまま、集中している”私“に目を向けて、呼吸がどうなっているのか、どこに入って、どこに溜まって、どのタイミングでどのルートを通って外に出るのか、あるいはその時の心拍動は? 脈拍は、脈速は?、筋緊張は?と体の状態を集中しながら意識にのせていきます。
意識できるたら、今度は”私“と”私でないもの“の境を探します。
で、3段階目は、”私“から”私でないもの“を意識していた2段階目とは逆で、空間の中の“私”を意識することで
“私”と“私でないもの”が認識できる空間の中でどのような関係にあるのかを意識する。
あとはこれを拡張するだけですね。
なお、“私”と“私でないもの”の認識は同調・強調が得意な人と受容/排斥の認識の方が得意な人などタイプがあるのでどの方向性が得意かはご自分で探ってくださいね
段階踏めば、難しくありません。
段階踏まずに、しっかりと思考せずに、入れないかな?/入りたいな?とかやっているから入れないだけで。しっかりと観察し、予測し、動いてを繰り返していくとだんだん段々と思考が動作がシンプル化して予測と動き出しが一致し始め、観察と予測とが同時に行われて動作が最適化されていくものなんですけどね。
敢えてこちらから言うのなら、「皆さん、随分といろいろと考えるだけの余裕があるんですね」と言いたい。
ごちゃごちゃ考えている余裕と暇がないから集中する、深化していく。
ただ、それだけのことなんですけどねぇ。
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