質問に答えます。その51 術式の使い分け
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
出かける前にもう一本書けるかな? という微妙な時間帯ですが、書いてみましょう。
はい、質問に答えます。その51ですね。
「泰心堂 藤井先生、こんにちは。藤井先生はいくつもの鍼灸術や整体術をマスターされているということですが、どうやって使い分けているのでしょうか? 私もいくつも教材で学びましたがいざ使おうとなるとどれを使ってよいのか、これで正解なのかいつも迷ってしまいます。何かアドバイスください。」(福岡市:Y)
Y先生、メールありがとうございます。
ええと文献や書籍等で学んだもの、文献から修復したもの、宗家に直接伝授いただいたもの、継承者に直伝いただいたもの、勉強会で学んだもの、自分で再構成して作ったもの、……いろいろありますね。
流儀、流派の兼ね合いから保存はしているが使っていないものなんてものもありますしね。
私自身は、基本的には何でも屋何でそもそもの専門分野が鍼灸、徒手調整術で対応できるものすべてなんですよね。
ただ、一応マーケティング的には取り扱いの多い、めまい、頭痛、婦人科系(不妊含む)、内科系などが専門という形で分けて表示しているのが実際です。
私の施術の基本発想は、対処療法系ではなく、根本療法系なので、身体の機能が回復することで解決するであろう症状のすべてが同じ発想で施術できるという一貫したメリットを持っていますのでそもそも手法で悩むということはありません。極論、何でも良いのです。
ただ、施術の特性や得意分野、得意な姿勢などがありますのでそれに応じてとか、持ち時間や、慣習、宗教やらによってとか施術を変化させることがあります。
たとえば、対人恐怖症で、特に男性に触れられるのが苦手というお客様には、目の前で操体法のある形を指導して一緒にやっていただいたり、あるいは高麗手指鍼術の相応点、相応領域の探査を目の前でやり方見せて、ご本人に探査→お灸による刺激をやっていただいたりなど対応の段階で変化することは良くある話です。
たとえばぎっくり腰で何とか座れたもののそこから動けないという顧客に対しては、古藤格啓
先生のAtoZから股関節捻転の手技を利用して腰回りの緊張を下げてから、施術をしたり、あるいはこまつ式高麗手指鍼術の対疼痛処方(五治処方)を入れてしばらく置いておいてから施術に入ったりとかまあいろいろですね。
私が気にしているのは、
1.機能低下を指し示す指標を取ること
2.施術を通じて機能低下の指標が変化し、できればクリア(解消)すること
3.施術による機能回復→体による原因と症状の回復をきっちりと分けて考えること
4.できるだけ施術者も被施術者(患者、顧客)ともに楽をすること
5.無駄な手数や時間を掛けないこと→コストに反映してしまうから。
だいたい、こんなところですね。
泰心堂の場合は、いくつのかの目的というか施術フローチャートがあって
1.鍼灸中心のメソッド(鍼灸×カイロプラクティック)
2.鍼灸を中心とした難病や内蔵機能低下状態に対するメソッド
3.急性痛に対応した痛み対策メソッド
4.鍼灸が苦手な方のための徒手調整術メソッド
5.美容鍼灸メソッド
6.美容整体メソッド
この辺が大きなフローチャートで事前設計されていて、あとは個別のテクニックの選択は各人の体の特徴、歪み方、機能低下パターンなどとキネシオロジーテストによる結果などで振り分けている感じですね。
基準としては
1.生理学的な機能低下状態
2.解剖学的な機能低下状態
これらに付随する症状(内臓疾患、精神疾患を含む)とそれらが引き起こしている具体的な身体機能低下状態=指標を予め設定しておき、
施術前、施術後にどう変化するのか、それが当初説明した論理式の当然の帰結として起こっているのかどうかを見せることを施術の一つの目的にしています。
故に、泰心堂の施術は前後差がはっきりわかり、納得がいき、リピートしたくなる魅せられる施術で、望む未来に近づける期待値が高い施術と評価されています。
※2018年の1月から6月、現在のところリピート率100%、6回リピート(多くがもう治療ではなくメンテンナンス顧客)も100%継続中。
まとめると
1.施術の芯、軸をきっちりと定める。何をどうするのか?
2.フロチャートを書いてみる。最初か最後まで一貫した設計図を作る。
3.個別の顧客の状態を観察して入れ替え可能なテクニックは入れ替え。オプション的な扱い。
4.基本の流れやチェックポイントはずらさない。
5.施術結果を観察してフィードバックを繰り返し、洗練していく。
以上。
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