質問に答えます。その47 記事 現場での鍼灸術の補足
どもからだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
6-7月は徒手調整術研究部の企画で美容整体を提案しています。
初めての人に限りますが、初診料なし、施術料50%オフととてもお得になっていますので、ご興味のある方はぜひ。
と宣伝しておいて、本題。
先日アップした、『現場での鍼灸術 刺さらない鍼”てい鍼”でなぜ症状が快癒するの?』の補足になります。
相変わらずマイクの都合上、音声が小さめなので調整してくださいね。
見られない方のために、ざっくりとしたまとめを書くと次のような内容。
まずは機材の話
1.石川太刀雄教授の皮電点、中谷義雄先生の良導絡などの論理構造と生理学的仕組みを前提に電流変動を以って経絡の変動を図ってみようと考える。
2.良導絡測定器 ノイロメーターなどを使って生体電流の変動を図る。
3.ざっくりとした判断で良ければ、セイリンのココロケーターなど音で判断する方式のものでも可能だが、できたら数値把握できるものが良い。泰心堂の場合は、旭物療器研究所の『ひびき7号』を代用品として用い計測実験をしてみた。
そして次の施術の結果についての話なのですが、まずはその前にざっくりとした現場での鍼灸術のまとめを入れましょう。
1.鍼灸術の論理性、合理性を確かめるために、誰がやっても似たような結果の出る判断基準が必要だったので、電気抵抗計(テスター)と石川太刀雄教授の皮電点の考え方を採用して施術を組み立ててみた。
2.良導絡療法(良導絡療法の詳細は中谷義雄博士の著書、日本良導絡自律神経学会を参考ください。)の考え方を応用し、この方法論のために設定した基準点の電流値を調べ、0基準の同心円状に各数値をベクトルライン(矢印と数直線で力と方向を示す)として放射状に記入する。ある程度の+ーの差異を許容しつつ凡その平均値(あるいは中央値)を基準とした同心円状のある帯域幅に各数値が収まっている状態を平衡状態、経絡の変動なしと再定義。
3.+-の乖離した経絡に対して調整を行い、電位差を平衡状態に戻すことで調整をなしたとする。※調整については間中喜雄先生の2MCやIP療法などを参考にされたし。
4.結果の考察について以下に補足を述べる。
たとえば極端な乖離を除いた平均値が40マイクロアンペア時、例えば35~45マイクロアンペアの同心円帯域内に収まっているものは変動が少ないものと仮定する。その時、たとえば20マイクロアンペアあるいは60マイクロアンペアの数値を示すものがあったとして、それは許容範囲を逸脱しているので異常値であると判断する。すなわち”経絡の変動在り”と判断する。
しかしながら、電流計が示すのは変動在りであって、20マイクロアンペアないし、60マイクロアンペアを示した経絡が変動経絡であると示すものではない。
したがって結果として得られるものは次の通りになる
1.数値の変動なし→効果なし
2.乖離した経絡が同心円状の許容範囲(ここでは35~45マイクロアンペア帯)に収まる
3.先に設定した許容範囲自体が拡散する。35~45マイクロアンペア内分布から、例えば45~65マイクロアンペア帯域の範囲にすべての数値が収まる
4.先に設定した許容範囲自体が収束する。たとえば35~45マイクロアンペア内分布だった状態が25~35マイクロアンペア内にすべての数値が収まる。
5.帯域幅(今回は+-5マイクロアンペアで仮定)自体が収束、拡大する。
実は2~5はいずれも平衡が図られた結果であり、施術自体は効果を出したことになります。
これは生体の均衡が静的な均衡ではなく、基本的には動的均衡で考えられるべきものであるから。また先天体質と後天体質(特に病的体質論)を考慮しある程度の幅で考えることもまたポイントになります。
ここに脈拍や呼吸の深さ、身体均整(バランス)における左右差の変動、体液分布、症状そのもの変動などを加えて考察することで、施術全体の有効性の判断ができるわけですね。
基本的にこういう鍼灸に限らず、調整術の検討を使用等する場合、定義が大事になりますので、必ず自分の言葉で再定義してからあるいは設定を確認してから、計測、実験、考察を行ってください。
0コメント