晴れ時々、操体法
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂こと藤井崇次です。本日は火曜日、外部での施術の日です。今しばらく顧客の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、今後の泰心堂、泰心堂プロジェクトにとって大事なことなのでご容赦ください。
なお、現在ワードプレスを用いたコンテンツマネージメントシステムを用いたサイトの設計を行っています。固定ページの設計に手間取っていますが、設計完了次第、原稿作成&公開、そして泰心堂こと私 藤井崇次の個人メディアおよびブランディングサイトとして活用していきたいと思います。
さて、操体法のお話を先日書きましたので、なんとなくその続きと行きましょう。
操体法は橋本敬三先生(温古堂医院)が正體術を研究して考案した生理学に基づく身体調整法です。
原理自体はとても単純で、橋本先生の著書を一冊でも読めばわかります。
簡単に言うと、『人は快と感じる方向へと体を動かしていくと、自然と最適なバランスを取ろうとする』ということですね。
あまりにも原理は簡単なので、実際に使うことを想定すると、いろいろ段取りが必要になったりします。
大事なことは、認識と快/不快の感覚。
例えば腰痛。腰痛で腰部の筋肉自体に問題がある方ってそれほど多くはありません。現場で施術していると、腰だから、大腰筋、腸腰筋、腰方形筋などを鍼で狙っても緩みますが、劇的というほどでもないことがあります。
そういう場合は、広背筋など腕の筋肉だったり、足首、膝回りなどの関節のアライメントのズレが影響していたり、場合によっては頸椎に生じた補正的歪みが解消されないために腰部の緊張が起こっていたりとまあ、原因はいろいろです。
操体法は、そういった個別の原因を特定せずに使うこともできるのでかなり便利な施術方法です。
もっともわかりやすいのが仰向けになり、膝を立てた状態から左右に膝を倒していく操法でしょうか。橋本先生はかえる操法とかかかととんとん操法と紹介していますが、実際にやってみると結構タイミング取るの難しかったりします。私は松戸のアフター整骨院 中村光太郎のDVDでも使われている足を使ったパターンはわりと愛用している。踏む動きは割と力が入れやすいのと、腰が伸びる感じがわかりやすいと顧客には好評。
と私の好みはとりあえずおいておいてやり方。
仰向けで膝を立てた状態から、左右に倒してみる。左右のいずれが快で、いずれが不快であるかをみる。わりと可動域と痛み、快不快の感覚が一致していることが多いようだが、まれに、可動域は狭いが気持ち良い/可動域は広いが不快というパターンもある。橋本先生のパターンは膝を立てた状態から快方向へと倒していく。術者は快不快を確認したのち、快方向へ倒れにくいように抵抗をかけた状態で、患者に快方向へ倒して貰う。力がしっかりと入った状態になったら脱力。これを数度繰り返す。
泰心堂では変方を使っているので、不快な方に倒し、不快と感じる直前の状態でセット。抵抗をかけた状態で、患者に自力で快方向へと膝を倒して貰うように修正して使っている。あと、力を入れるタイミング、脱力するタイミングは呼吸や力の入り方を診て声掛けでタイミングを教えるようにしています。
で、1セット終わったら、施術前に確認した検査項目を再検査し、症状の変化を確認していただきます。
うまく嵌ると、からだの捻じれなども自ずと戻る。
痛み疾患などで、動作不安が生じている場合は、動きの中で痛みが取れることを確認していく、操体法は便利な一手として使えます。
ちなみに泰心堂でのちょっと変わった操体法の使い方は、膝痛を訴えて来院したお客様に対して行った、指で行った操体法。これは高麗手指鍼術の手気脈と相応領域を用いた応用法。一通り施術したあと残った膝の痛みに対して、相応領域の反応を確認して指の操法を行った。術前にとっておいた十段階尺度で表現すると、術前VAS10、施術後VAS8、指の操法後VAS3。
指の操法で劇的に痛みのレベルが下がった。
使い方によってはとても面白い方法です。
今回はこの辺で
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