施術者自身の腰痛の調整
おはようございます。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂こと藤井崇次です。
本日は体育の日ということで祝祭日。泰心堂はりきゅう院は定休日なんですが、私は外で施術しています。
はい、では本日の話題は、施術者自身の腰痛の調整というお話。
どうするか?
気合で動かす……もちろん、冗談です。
基本的にここでいうような腰痛は急性(ぎっくり腰)に近い痛みですね。慢性痛は自分で定期的に施術してさっさと直せばよいだけのことですし。
では、まずそのための事前確認です。
1.筋痛、筋膜痛、神経痛、そのほか関連痛などを疑う。※内臓疾患の問題の場合は医師の指示のもと適切な治療行為を受けたうえで、鍼灸や指圧マッサージなど併用というのが望ましい。
2.直接的な衝撃によるものか、疲労によるものか、劣化弱化(アプライドキネシオロジーの概念)によるものか原因を探る
3.対象となる筋腱・神経・組織な物理的なものを探る。
4.その時の心理状態など精神的なものを探る。→心因性の問題もある。
など前処理というか確認をします。
この段階で心因性のものだと判断した場合は、私の場合は調息法を使って痛みを引き起こすマインドブロック(=心理的阻害要因)を解除していきます。やり方は何でもよいです。瞑想的な方法論を使ってもいいですし、空手とかの息吹とかでもよいです。とにかく精神と体の感覚を一致させ、体の力の流れ、意思の流れが速やかになればたいてい解消されます。
物理的要因の場合は修めている施術方法の基準が検出できるかどうかを確認してはっきり出ているもの、あるいは使いやすいものを使って物理的な調整を行います。私はこまつ式高麗手指術を修めているので手っ取り早くやりたいときは手指術でアプローチして脳反射を利用して筋・筋膜の緊張、神経の異常興奮などを鎮めていきます。
何も持っていない時などは該当する筋腱・神経領域をタッピングしたあと緊張と弛緩を意図的に繰り返すなんてこともしますが、これでも異常緊張を解除できます。アスリートなどはこのやり方は割と簡単ですのでお試しあれ。
ちなみに痛みを出している該当筋肉を動かし緩めることで痛みを緩め消していくという方法に坂戸孝志先生の緩消法という方法があります。これもなかなか興味深い方法で私も奥の手の一つとして便利に使っています。興味のある方は太字で検索かけてみてください。
とはいえ、なってからでは遅いので日ごろからのケアが大事です。
なお、ちょっとだけ書いておきますが、
自称東洋医学者の中には「邪気をもらった」などとのたまう輩がいますが、邪気論をちゃんと学んだ鍼灸師などは”常識としてあり得ない”というのはご存知のことだと思います。
もともとの邪気の考え方は正気=正しい流れ、滞りのない、過不足のない流れに対して、ズレている、乱れているあるいはその要件を満たさない状態を表現しようというものです。
施術者と患者の関係性においては邪気とは観察し類推し、施術方針を立てるためのものであり、場合によっては施術者や患者さんの内因(心理的ストレスのようなもの)により新たに発生するものです。
つまり、”邪気をもらう”という表現は患者さんの境遇に対して”勝手に同情、共感”し、”いやな気分になっている施術者”の問題であるか、もっと根本的に性格的、話法、話題的に衝突しお互い相容れないという関係性の問題か、患者さんの施術を通じて、姿勢が悪かったり、体調が悪かったり、そもそも体力がなくて疲労している施術者の問題であるわけです。
いずれにせよ、自らの責を患者さんに転嫁しているように聞こえるわけで、それはいかがなものでしょう? と思うわけだ。
施術者であるならば、邪気をもらったと言うくらいなら施術するなという話ですし、そもそも体を鍛えて、学び思考し精神は中庸を保ちなさいという話ですね。
なお、場合によっては悪いものを取る的な、昔々の病は悪魔のせい、だから悪魔を取り去る的な病の見方もないとは言い切れないのでその場合はこの限りにあらず。
今回はこの辺にしておきましょう。
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