(筋・筋膜)の調整
どうも、からだのエンジニア & からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂こと藤井崇次です。
本日は火曜日、ただいま某所での施術前の休憩中です。
さて、今回のお話は、筋・筋膜の調整というお話。
筋膜リリーステクニックや筋・筋膜性疼痛などという言葉でそれなりに聞いたことがあるかもしれません。
要はなんなのかというと、神経の異常興奮が筋や筋膜に現れたもの。
広い意味では内臓もまた筋肉(主として平滑筋)なので内臓調整テクニックとしての筋膜の調整が出てきてもおかしくはないのかな? と静観していますがね。
施術の段階はいくつもあって、鍼灸師なら、皮毛、肌肉、血脈、筋、骨といえばわかりますよね。
筋肉に注目する人がいたり、血流に注目する人ががいたり、骨とその構造的均衡(アライメント))の問題に注目する人がいたりいろいろです。
私たち、クラニアルテクニック系の人間は何を調整しているかというとからだの膜(筋膜や硬膜といった膜)を意識して、その連なりに影響を与えることで、頭を調整→全身の調整という意識で調整を行っています。
実際に硬膜は脳硬膜→脊髄硬膜→神経上膜→……と全身と連なっているわけです。
現象としてもアステリオン(星状点)への刺激で股関節の可動域に変化が生じたりします。鍼灸のツボである脳戸に手を当てているだけで、腰痛が緩和することだってあります。
古藤格啓氏のAtoZの基本テクニックで太ももを捩じるだけ、首がゆるむなんて現象も現場で確認した。
つまり、私たちの体が歪みによって影響を受けているとするのならば、逆に歪みを作り出すことで体に影響を与えることも可能だということ。
そして、筋肉に対して、押圧刺激で緊張を緩めようと頑張るよりも、筋膜を意識して微圧刺激を加えるほうが、施術者として楽ですし、そのうえ効果が良いのです。
はじめて筋膜アプローチを受けたとき、「ああ、これ強押しとかの施術は廃れる可能性があるな」と正直いうと思いました。
別に指圧やマッサージ?が悪いという気はかけらもなくて、あれね、まさに職人技であって職業技じゃないんですよ。資格を持っているすべての指圧師が指圧の極意を知っているか? というとそんな保証はなくて、むしろ知らない人のほうが多いくらい。
顧客教育というか顧客に対する説明も失敗しているケースが多くて、私が来訪した某所でも「どのくらいの強さで押しましょうか?」と聞かれる始末。まさに不始末といってよいのではないかと思います。
按摩、指圧、マッサージの目的は強く力を入れてほぐすことではなくて、各々の目的を意識した施術をした結果、”解れる”、あるいは”解ける”もの。
そんな微にして美にして妙なる施術は職”業”ではなく職”人”に属するわけです。
一方、筋膜に対するアプローチは”膜”なので面へのアプローチなのである意味で大雑把でも効果が出るし、私の場合だと膜に対してコンタクトして待っているだけでよいので簡単です。
ま、応用編はいろいろ考えられて、たとえば脈拍との同調というのは割合わかりやすい概念かな?と思いますし、カイロプラクティック的には一時呼吸や仙骨律動なんかと同調させるというのも興味深いネタだと思います。
同調させるには、強く押していてはわかりません。正しく”圧す”ことが大事です。
圧しながら、乱れた律動が、周囲と共鳴して正しい律動に調律されていくイメージを持つと”膜”とコンタクトした個所から影響が波及し、全身に及びます。これらは拍動や律動、呼吸、気色などに現れます。
以て施術を終了して確認してみると、その場で症状が軽減していたり、解消されていたりするわけですね。
とても便利なテクニックなので学んで損はないと思います。
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