流れでみると自然と施術の方針は決まる
ども、こんばんは、からだのエンジニア & からだの専門家 鍼灸師 泰心堂こと藤井崇次です。千葉県は習志野市大久保の泰心堂はりきゅう院のオーナー兼施術者です。
気分的にはまだ昨日のイメージなのですが、一応日付が変わっていますので本日のお話とさせていただきます。
ええとですね、趣味でFX=外交為替証拠金取引を嗜んでいるわけですが、今日は正直波乱万丈? のトレードでしたね。結果は本日の利益は約9千円。ちなみに今月の証拠金は5万円なので本日のトレードだけで約18%のプラスということですね。とはいえ、本日のトレードは正直乱高下で、絶対値で考えると3万円近く動いた形になります。まさに乱高下。
ま、狙ってやっていたのでそれはさほど問題ないのですがね。
ちょっとロジックの検証がてらのトレード、ある意味で実験をしていたのですが、今ひとつ現在の相場にあっていないというか微妙に上下の幅がズレるという感じで設定した損切ラインを越えてしまったけど、結果的には想定方向へ動いたなんてことを数度繰り返してしまいました。その結果、最後の方のトレードで帳尻合わせに+1万8千円ほど取ってプラスで逃げた感じのトレードですね。
ええ、まさに流れ読めてないという感じです。
本日の敗因はとても簡単で、慣れていないロジックを使ったという点が一番の敗因。勝因は単純で習熟したロジックを利用して、適した相場環境に対して、確率的に勝てそうなところで入り、適切に損切を出しつつ、利益を重ねたということ。
はい、施術の話じゃないの? という突っ込みが聞こえそうですが、実はこれトレードの話が本題ではなく、施術の話が本題なんです。
施術結果が上手に出るかどうかとトレード結果が上手に出るかは実はかなり似ています。
どちらも、得意とする状況で、得意とする条件を考慮して、確率論的に結果を積み上げるということが大事です。
そういう意味では本日のロジックの話をすれば、慣れないロジックでそもそもの環境認識にズレがあったのでうまくいかず、理解し、習熟してものにしたロジックでは、環境認識があっており、確率論的に利益を重ね、二つのロジックを上手に切り替えて最終的に良好な結果を得たと言えるわけです。
これ施術においては、流行り廃りに乗ったり、よく理解していない施術方法を採用して色を変えただけの施術を提供していては、顧客の環境=症状、体質、状況といったいくつかの条件を無視して、ただ、施術をしてみて結果が出た、結果が出ないという話に似ています。
これ何度も経験するとその度に新しい効果の高い手法はないか!?とはじめに手法ありきになって、結局、目の前の患者さんをないがしろにしてただ新しい覚えたての手法を提供しているだけ、そして効果が出ないのは施術方法のせいという悪循環に陥ります。
もちろん新しいことを学ぶなというわけではなくて、私自身も常に情報収集は忘れずに行っていて新しい、効果があると言われている手法も学んでいます。問題はただやってみた、効果が出たではなくて、まずはそのまま真似てみて、効果が出る場合、効果が出ない場合、あるいはどうして効果が出たのか、でなかったのか、その機序、論理的背景、・・・・・・そういったものをしっかりと見つめてそれをものにするという工程が必要なのです。
で、その一番大変なところはバッサリ飛ばすとして、じゃ、組み合わせて使う場合とかはどうしてらよいのか?
これはとても単純。
流れをみればよい。
この流れを見るという作業は最終的には臨床上の勘的なものになってしまうことも多々ありますが、基本的には理論とよばれる理屈的なものと観察して感じる違和感とを複合したものです。
○○という症状は病理学上○×という徴候が表れるとあったとき、□□に○×という徴候を感じるかを探ってみてもよいし、逆に□□に○×という徴候を感じるのであれば、○×という徴候から○○ということが考えられるでもよい。
いずれにせよ、その部分に流れの悪い状態があるということになる。
その流れをよくするのが施術であり、どこの流れが悪いかを判断するツールが判断基準です。
さて、具体例の話をしよう。最近取り扱いが増えているのがアトピー性皮膚炎。
アトピー性皮膚炎自体の施術方針の立て方はさほど難しくはない。
自律神経調節的な考え方をするのならば、副交感神経優位で自己免疫暴走状態と考えればよいので、基本的には対炎症で氷水などでの熱さましと全身の異常緊張の緩和という考え方で組み立てればよい。
気血津液病証を用いている場合は、いずれの病理産物によるものか素直に弁証すれば良い。
経絡治療であれば、経絡病証からまず入って、最終的に一経絡の虚実に落とし込めれば施術自体は困らない。
泰心堂であれば、こういう症状はこまつ式高麗手指術をメインに使い、五治処方のみの施術とクラニアル系を組み合わせる。
どうしてかというと流れの問題。
アトピー性皮膚炎はアレルギー系症状であり、皮膚の炎症を主たる症状とするもの。
これ先ほども書いたが自律神経系の症状で考えると交感神経よりも副交感神経が過剰に働きおこるものである。それらが脊髄反射で起こるというのは論理的におかしい。なので脊髄レベルではなく、より上位レベルでの調整が必要であると考える。カイロプラクティック的に考えると候補としては上部頸椎調整系か頭蓋調整(クラニアル)系があげられる。
発生学的に考えると主として皮膚レベルで起こるわけであるから、皮膚は外肺葉由来。脳神経系も外肺葉由来なので皮膚レベルの調整か、脳神経系レベルの調整が考えらえる。候補として挙げられるのが大師流の小児鍼的な擦過する皮膚鍼の技術や散鍼術などによる皮膚レベルの施術あるいは脳脊髄液(CSF)調整系の技術。あるいはスキンドライブシステムのコンセプト応用などもよいだろう。
経絡論的に考えると経絡病証を中心に考えて、肺、脾、心(腎)の蔵府之病が考えられる。泰心堂ではFTなど筋反射テストなどいくつかのテストの結果を複合して最終の選経と処方を決めているが、一般的な腰痛などの外傷性、神経痛などとことなりアレルギー系症状などは蔵府を意識した処方の方が現場的には効きが良いように思う。
こういったことが既に頭の中に詳細に入っており、いつでも引き出し可能な状態にあるので、目の前の顧客をみて、判断用のフローチャートをざっと初めから流してみて、引っ掛かりのある流れの悪い部分、判断を要する部分をピックアップして、さっと振り分ける。
このレベルまで行くと、さほど強く施術方法の切り替えを意識せずともほぼ自動的に最適であろう処方、施術手順がおのずと組み立てられるようになります。
ちなみに脳脊髄液調整とクラニアル(頭蓋骨)テクニックの違いは結構微妙だったりする。私が学んだものは脳の保護液でもある脳脊髄液の流れに着目して、脳脊髄液の流れをよくすることを意識した施術系統ばかりだが、直接頭蓋骨に手を触れて調整を行うことを主とするものは特にクラニアルという名称がつけられているような気がします。
実際の施術手順はデモンストレーションの兼ね合いもあるので、アトピー性皮膚炎の場合はだいたい次のパターンを使っています。
CSFプラクティス→こまつ式高麗手指術 五治処方(ここ何人かは脾正方中心)
施術だけなら1分+13分で合わせて15分程度といったところですね。これのパターンをメインにあといくつかのパターンをその日の状態に合わせて繰り返していく感じですね。
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