ぎっくり腰、臀部痛、坐骨神経痛
どうも、からだのエンジニア 鍼灸師&整体師 藤井崇次です。
本日のお話は、船橋在住の70歳男性の話。
最初はぎっくり腰で来院、次いで右臀部痛、右前脛骨筋違和感、右拇趾のしびれが表に出た方の例。
施術回数は合計で9回。
1~3回:ぎっくり腰の痛みが強い時期で2週間で3回の施術。
4~6回:右臀部痛、右前脛骨筋違和感、右拇趾のしびれが表に出てきた時期。週1回の施術。
7~9回:2週間に1回。9回目で最後まで残っていた右臀部痛、右拇趾のしびれが消失を確認、卒業。
施術自体は、背部緊張を緩める目的と首の圧痛が強く出ていたので、DRTを利用して、背部に揺動(ゆらし)をかけて上部頚椎の調整を行い。Zero-Resetの基本概念に基づいて、鍼を用いて、上下左右のバランスを取り、臀部、坐骨神経領域関連部位に鍼を当て、必要に応じてクラニアルテクニックで頭蓋骨調整を加えるという一連の手続きを繰り返した。
ぎっくり腰自体はもともと自ら車で来院しているので、歩けないほどではないが、片足を引き摺る様子。このレベルだと日常生活に問題がないレベルに戻るのに標準で10日2~4回ほどの施術回数を掛けるとよい。今回も3回でぎっくり腰自体の症状はほぼ取れた。
その後、右臀部痛と日常的に気になっていた右前脛骨筋の違和感、右拇趾のしびれが強く出てきたのでそちらの症状の解決へと施術の主眼が移った。
この時点でのもっとも重い症状は、右拇趾のしびれ。
どうしてかというと、しびれというのは痺証という寒証(冷えを主症状とする)が進んだ状態を指す。※流派流儀によって言葉の定義のずれはあります。
虚証 → 寒証 → 痺証の順に症状が重くなると考えていただければこの場ではOKです。
右臀部は冷えを主とする状態で臀部を触っても周囲に比べてあからさまに熱を持っているわけではなく、むしろ痛みのある箇所は周囲に比べて体温低下がみられる。また筋力テストでは筋力低下(虚)を示している。広義では虚証としても取ってもよいのですが、冷えが強いうえに拇趾のしびれがあるので寒証と取る。また右前脛骨筋は背屈、底屈による筋力テストでは筋力低下がみられるが、しびれ、冷えは感じないので虚証として取ってもよい。
一方で右拇趾のしびれは腰臀部で寒証、下腿で虚証とあるので、素直に痺証と取るのが妥当。
故に、右拇趾のしびれが最も重いと見るわけです。
Zero-Resetの発想はZero-Position、つまり中庸、ニュートラルな状態に調整することを考え、全体でバランス取りをします。今回の場合は、右の臀部~右拇趾なので左腕でバランスを取ることになります。
今回はさらに追加で、自宅で糸状灸を場所を指示して据えてもらい、計9回の施術で略治(=治癒とみなす)となりました。
今日はこの辺で
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