具体的な病占に使うツール
どうも、からだのエンジニア 鍼灸師 藤井崇次です。
占いの話をしておこうから始まり、鍼灸と占術について触れました。で、病占の話もちらっとしたので具体的に病占に使うツールのお話もしておこうと思います。
泰心堂が行う病占ですが、基本的には人のタイプ(命術的、相術的なものとがある)と兆しを観るだけです。
施術における情報は必要十分集めるべきですが、ただ集めればよいわけではなくて、取捨選択をし、良質で、役立つ情報を集めることが大事なことです。
そうですね、捻挫したと来院した人に必ずしも病占は必要ありません。患部(局所)か局所周辺の反応点、あるいは関連する筋肉に対して刺鍼。もしくは刺鍼して動かす運動鍼。などを行うと同時に全体のバランス、あえて言うならば歪み? を補正する経絡を見定め鍼を置いておく、あるいは灸をすえることで回復を促すことができます。
だけど、例えばですが、この人が神経質タイプなのか、うっかりタイプなのか、能天気タイプなのか、悲観タイプなのかを知っておくと家庭での療養時の諸注意を的確に指示することができたりします。
こういったことは会話や仕種から見て取るのですが、よくわからないときは生年月日からパターンを出してみるというのもありですし、偶然性を利用して兆しを得てみるということも場における必然となったりすることもあります。個人的には話のタネになればそれで十分なんですけどね。
まずは人のタイプをみる
→ 気学九星、四柱推命学、算命術、紫微(斗数)、占星術など
ざっくり言うと命学、運命学に所属するもので、天運とでも言いましょうか、生まれたひとを起算とする式から、その人の星回り、運命、運勢がどのような人と似た傾向を持つかというお話です。
それぞれに特徴がありますが、割愛。
泰心堂では気学九星か運気体型(五運六気体質論)を用います。
必要なものは、生年月日。ぶっちゃけちゃうと、いわゆる”早見表”的なもので、生年月日からタイプを選ぶだけ。
気学九星は流派によって若干異なるようだが、WEB上にも診断アプリケーションがあるし、スマホ用のアプリケーションソフトもある。ざっくりと調べるのならそれで簡易診断して、それをもとに読み解くのでもよい。
運気体型は病占限定の特殊なやつなので、嗜んでいる人は非常に、非常に少ないので早見表片手に、左右の先天体質を探すことになります。
たとえば私の場合は入胎運気(右体質)が土火丙辰4、5(土火太過)、出生運気(左体質)が土木丙辰4、4(土木太過)であり、高麗手指鍼術における陰実証が基本タイプで、腎気が弱い傾向がある。経絡治療だと肝腎両虚を引き起こしやすいと読むわけですね。
これは運気体型早見表、解説集に書いてある。詳しく知りたい方は韓国の瑞金療法協会にお問い合わせください。
次いで現在の兆しを観る
→易占、タロット、ルーンなど
これらは、場に出た兆しを読むもの。兆しとはなにかと言われるとそのものについての説明は非常に困難です。たとえば黒猫が視界を過ったのかもしれません。犬がニャーと吠えたのかもしれません。靴紐が切れた? ま、何でもよいのです。ふと気にかかるときには兆しというものはそこに在るとしか言いようがないので、ざっくりと”その場の気分”とでも思ってください。
よく私が説明するのは「この占いって、要は目の前に坂がありますって伝えるだけです」ということ。坂があるのがあ不幸か幸運かなんて条件と時機と内心でいくらも変わります。
山登りをしている人にとっては、最初はのぼり坂が嬉しいことでしょう。着実に進めば登頂というゴールが見えてくるのですから。でも、アクシデントが生じたらどうでしょうか? 突然の濃霧に進むも戻るも急角度。立ち止まらざるを得ないことでしょう。誰かが怪我をして連絡をしなくてはならないかもしれない。電波が届くところまで戻るのか、あえて坂の上の管理小屋を目指し救助をお願いするのか。 それは状況次第、人それぞれ。
なので、目の前に坂がありますと言われてもいちいちうなだれる必要はありません。
病占も基本的には同じです。良くなるためにはどうした良いのだろうか? 何に気を付ければよいのだろうか よくなるのにはどれくらいかかるのか? を占うわけだから素直に読めばよい。
私のルーツ的には易は易でも大岳易(昭和の易聖 加藤大岳 →小林三剛→三剛の弟子→東洋哲学講座を通じて私)になります。とはいえ、師弟関係もありませんし、さわり程度ですけどね。
易の兆しは、次の通り
外卦
内卦 + 爻
兆しを得る順番は1.内卦(ーとーーとで構成される三つ組み)、2.外卦(ーとーーとで構成される三つ組み)、3.爻数((ーまたはーーで構成された6本の上から1~6)
これ筮竹使って本筮法(十八変筮)を行うと十八回も手続きがかかるので正直面倒です。中筮法(六変筮)で六回、略筮法(三変筮)で三回。
三回くらいじゃないと一々やってられないですよね。施術のあいまってそんなに長くないんですよ。しかも筮具とか用意するのはとても大変。どこに置いておくんだ! というレベルです。
なんで、私はここ10年簡易筮法しかしていません。どうやるかって? 八面体サイコロ×2+六面体サイコロ×1を振る。これだけ。内緒ですが、WEB上でサイコロ専門店みたいなのがありまして、八卦サイコロとかも売っています。これだったら楽だよね~と思う一方でそこまで横着してもよいのかと葛藤の中で数字の方使っていますけどね。
あとは出先で行ったりするのは”数字”で行うやり方ですね。パッと目につく数字を三つほど上げてもらって、一つ目で内卦、二つ目で外卦、三つ目で爻をみるわけですね。ただ、必要ないと思うときは爻は省略して、だいたいの記号のイメージでお話しすることもあります。
例)内卦3、外卦 6 爻 4 既済 ※今回は変爻、変卦、之卦をしません。
3は小成卦(八卦)の離火を表します
6は小成卦(八卦)の坎水を表します。
火の上に水が来る(水火既済)ので鎮火されたわけですね。
病の勢いが増すのかどうかで占った場合、病の火種は水により鎮火されて、再度病旺盛になることは少ないでしょう。が、まだ完全に消化したのかは疑わしいので、しばらくは大人しく養生してください。
となります。この場合は問いに対してどうなのか大事になりますね。
泰心堂の場合は周易が基本となっていて、断易(五行易、鬼谷易)とは異なり、時間の概念が入っていません。学んでみたいなとは思いますが時間とお金が……切実な問題ですね。
こんな感じで、使っていたりします。
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