占いと東洋医学的鍼灸の関係
どうも、からだのエンジニア 鍼灸師 藤井崇次です。
ええとなぜ突然占いの話を連続でしたか? 疑問に思われた方がいたようです。うちの鍼灸のお客様にも質問されましたから。
実はとても関係性が深かったりしますのわずかですが解説したいと思います。
まず占いと鍼灸の関係性を表すにはこの言葉を紹介すべきでしょう。
五術一道
はい、これ。いろいろと解釈はあるみたいだけど、教わったものをそのまま出すと
命・卜・相・仙・医の五術 → 一道(人として歩むべき道)
だそうです。
命=命術、運命学のこと。気学九星、四柱推命、紫微斗数、占星術(ホロスコープ)などが有名
卜=卜術のこと。易学(ト)、タロットなどが該当。
相=相術、風水など。顔相、手相、地相、方位術など
仙=仙術。仙人なる生き方から転じて、身体操作(外功)、食養(内功)など
医=医術。鍼、灸、按摩など
以上
・・・・・・こんな感じで書いても多分ピンときません。
なので鍼灸の施術の流れに沿って解説しましょう。
1.病人が来る。→ いつ(運命術)、どこから(方位術)、どんな症状で(運命術的に起こりやすい病か)、どういう養生(日々の健康法、食べ物)をして、どういう施術(医術、養生指導)を受けて来たか
2.挨拶 → 第一印象=兆し(卜術、相術)
3.問診票の記入と受け答え(問診) → 体質論(運命術、相術)、症状に対する認識(卜術)、症状の個所(相術)
4.反射テスト、触診、経絡の選経 → 体質論、気脈・経絡の虚実(相術、風水術、方位術)
5.経絡調整 → 体質論、気脈調整・経絡調整(方位術、卜術、風水術など)
6.確認
7.生活上の注意・指導(仙術)
8.終了
ええとこんな感じで関わっています。
例えば脈診ってあれ分類するのなら、型読みしているのだから卜術ですね。
体質論は基本的には相術。
人体は小宇宙なのだから治療方針を立てる場合、経絡から見る体を大地としてとらえれば風水術になるし、流れの方向が悪いと方位にこだわれば方位術になります。
※方位術は本来単独であるものではないはず。
他にも、経絡を基本八卦に配当して、卜術的に考える方法もあります。
現場での使い方
占い師の中には死期すらも鑑定できるとする方もいらっしゃいますが、さすがにどうなんだろうと思います。鍼灸の古典にも八死脈というのがありますが、あれは実際に診ないとピンときませんしね。
なので病占をしても死占はしないというのは基本的なスタンスです。ただ、そもそも死占なんざ、私はできませんがね。
基本的には「この患者さんってどうなんだろう?」という感じで”どう”の部分にいろいろとバリエーションはあるのですが、そういうニュアンスがあったときに気学九星でその人の傾向を診たりします。気学九星である理由は単に私がそれを習ったからです。
ええ、キャメレオン竹田さんの『スマホでかんたんホロスコープ占星術チョー入門』(角川フォレスタ)とか院内ではお勧めしていますが、西洋占いですからね~。
あとは兆しがあった場合と頼まれたときに卜術、易で立筮して立卦したりします。兆しについては説明しようがないのですが、なんとなくそう感じるときと思ってください。病占だと現在の病がすんなり治る兆しがあるのか、それとも長引くのかなど、ざっくりと見、兆しを言葉かして考えます。あとは本日の運勢とか、転職に適した時機なのかとか、パートナーとの間の悩みとか、ああ、最近は不妊対策鍼灸に力を入れている関係で「妊娠できるのでしょうか」なんて悩みの相談を受けたりします。
風水は経絡の調整時ですかね? 泰心堂の場合どんな症状やオーダーでもまずはZero-Position(中庸、基準となる状態)に戻します。Zero-Positionとは本人の体質的な特徴は残しつつも、経絡、気血水の流れが過不足なく、蔵府の調子が良すぎない、悪すぎない状態を指します。病の状態というのはそれが崩れた状態であり、気脈(龍脈)という言葉を使うと、気脈が途切れていたり、圧力がかかり通過不良を起こして至り、場合によっては本来あるべき位置からずれてしまったことにより起こる不和=それが病です。なので鍼灸の施術、特に私のZero-Resetは気脈を通じさせるということが第一の目標になるわけです。
養生の指導はこれ仙術の分野。他に言うことなし。
このように本来の東洋医学的鍼灸は、占いなどとも非常に縁が深いのです。
もっともいきなり、九星盤持ち出して、本命星を求めて、運行から吉方位などを導き出して、施術方針は筮竹で占うか、風水盤で~なんてことはしません。
実際にそういうことをやったら面白いかもしれませんが、強烈な不評や不興を買いそうですしね。
まあ、あえて言うのならそういう結びつきがあるんだよ程度に考えてください。
では、このへんで。
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