質問に答えます。その75 鍼灸にクラニアルテクニックって必要なんですか?
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
今回は久々の”質問に答えます”です。久々になったのはちょっといろいろな兼ね合いと言葉の強さの問題がありまして、いろいろと記事を書いては不採用ってのを繰り返していた結果ですね。
とりあえず、ある程度マイルドにかけたかなと思いますのでこのネタはさいようってことで。
頭の疲労には糖分とクラニアルテクニック! っというのは半分冗談ですが、クラニアル=頭蓋は泰心堂で重視する部位の一つです。
施術技術の順番としては、
1.クラニアルテクニック
2.鍼灸や他の徒手調整術
3.クラニアルテクニック
もちろん検査→施術→検査という流れの中で使っているのは前提です。
最初のクラニアルテクニックの目的は、頭の拡大縮小のリズム(一次呼吸)、脳脊髄液(CSF)循環とからだの機能の兼ね合いを認識→(現状での)最適化を意図しています。
最後のクラニアルテクニックはいわば、仕上げです。間に頭蓋以外の調整を含むことで、フィードバックとして再度、頭蓋に歪みが生じます。この歪みが本当に今現在、必要なのかと体に問いかけるような意味合いでクラニアルで始まり、クラニアルで終わります。
さて、ではなんで泰心堂式ではクラニアルテクニックを入れているか? という根本的なお話ですが、結論的には『様々な症状を緩和、解消しているのはからだの機能の問題であって、鍼灸を含む手技の問題ではない』からとなる。
言い方を変えると『からだの機能が十全に働くようになるのであれば、手段は問わない』ということになる。
また、どこがおかしいのか気づかないのであれば、何を治してよいのかがわからない。
そして、現場監督(ホルモンなど)と作業員(熱)、資材(栄養素など)がなければ工事(治癒)は終わらない。
じゃ、それを統括しているのは?
あ・た・ま(脳・脳幹、中枢神経系)である。
頭の状態が悪ければ、頭が十分に機能できない状態ではないか?
頭の状態が悪いから、からだの状態を認識できていないのではないか?
じゃ、頭の状態が良くなれば、からだの状態の認識が上手にでき、適切な調整ができるようになるのではないか?
だからあたまの調整を入れるようになりました。
鍼灸の歴史をざっくりとみても、頭蓋周りの調整方法は四肢末端や体幹部に比べ、新しく登場している傾向が強い。
これはいわゆるからだの調整だけしていても芳しくない状況が生じたからではないかと考えたせいではないかと考えたわけです。
また私は瑞金療法(高麗手指鍼術)を通じて、頭を介しての間接的な治癒機序というのを現場で活用してきた経験から、からだ(痛い箇所、不快な個所)に直接鍼を打たなくとも、頭がクリアであれば反応も速やかに出る傾向があるのではないかと考えて、頭皮鍼→クラニアルテクニックと頭周りの施術を学習しました。
この辺は、データというよりも体感的あるいは現場の勘的なものであるので、正しいかどうかではなく、便利かどうか、意図が結果に反映されていると感じるかという部分を優先したきらいがあります。
なので、質問に対する回答としては「私はそう考えています」というのが回答になります。
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