専門家のセルフケア
ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師、操体法術士 藤井崇次(泰心堂)です。
冷え込みますね。もう、最初の会話がそれしかないって感じの今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は、手洗い、うがいにセルフケアという名の実験で体調管理をしています。なにせ、喘息持ち&今はほとんど出ませんが腰痛もちですからね。
ケアは大事です。自分のところは自分の身長と技術に合わせてベッドの高さを指定しているので、基本疲れませんが、余所で施術をすると微妙に高さが合わなかったりで、中腰姿勢→疲労増大となったりしますので。
で、今日はそんな私のセルフケアのお話。
はい、では話を進めていきましょう。
まずは、基準のお話です。
この話をおざなりにしている自称プロは非常に多い。まあ、技術の習得過程のお話をすると、
1.見る
2.まねる→「みた、やった、できた」のレベル。
3.詳細にみる
4.まねる→「これ使えるじゃん」のレベル
5.違いを比較してみる。→何がどうなって、そうなるのか?の話。←このレベルにすんなり入れる人はそう多くはない。
6.まねる→ここでましなレベルになる。
7.何が違うのか、どう違うのかを比較分析、原因の分析
8.予想通りの結果が出るか実践
以降、7~8の繰り返しで、身につくわけですね。
で、その過程で失敗すると、劣化コピーや劣化サービスへと変化して、成功するとオリジナル術式への糸口になったりするわけです。
この過程の中で、大事なのは基準なのですが、まあ、最初っから意識しろと言うのは難しいのですかね? 正直、その感覚よくわからないんですけどね。
だって、教養課程で「公式覚えて、公式の成り立ち覚えて、実践してみて、応用問題といて構造と使い方を理解して、人に教えて身に付ける」ってことやってきたはずなんですけどね。まあ、細かい話を置いておいて基準が大事ってことだけ覚えてください。
じゃ、自分で行っているセルフケアでは何を基準にしているのか?
まあ、健康の基準みたいな話なんですけどね。結論からお話すると、蓄積疲労(継続的な精気の虚状態)の有無を検査を用いてチェックしているわけ。
ちなみに精気の虚とは、私が母校で学んだ積聚治療(創始者:小林詔司)における病因。詳しくは積聚会や積聚治療関連書籍をご覧ください。私のお勧めは断然英語版。なぜならば、「知っているよね」という前提条件のもと日本語版で大胆にカットされている部分がちゃんと書いてあるから。
あとはなんで、そうなるの!? という質問に答えておくと、東洋医学的考え方はそういうものとして、身体は体のルールに従って調整、治癒されるから。ある意味で、東洋医学だろうが、西洋医学だろうが、経絡だろうが、構造だろうが関係なく、身体は体の仕組みとして調整、治癒されてしまうのであるから、その仕組みを阻害するものは何かと考えたとき、身体に継続的に掛かる負担(ストレス)って何だろうという話になり、細かな話は省くが、要は疲労(困憊)状態で調整する気力・体力・時間に力を割けない状態にある=蓄積疲労状態=継続的な(自律神経系の)機能低下状態と考えたわけだ。それらが継続すると、異常な一時的な状態が、異常ないつもの状態→常態化=新たな体の基準点となってしまうわけですね。
となると、調整は、構造的に正しい位置へ戻すことと「それ、本当に正しい状態?」と体に問いかけることとなる。
なので、検査を用いて、蓄積疲労状態のサインを確認し、刺激を用いて反射的変化を促し、再度検査を用いて変化を確認することで、自律的にマシな状態へと自ら変わるように仕向けるという術式が構築されるわけです。
これ自体は、提供している施術も、セルフケア用の術式も同じ考え方。
ただ、人に施術する場合と、自分に施術する場合とではベクトルが異なるし、動作の起点が異なるので人体構造上できない操作などもあるので実はいろいろと考えないといけなかったりします。
例えば、私のサロン 泰心堂はりきゅう院の徒手調整術研究部は、実は日本DRT協会公認の治療院でDRTというカイロプラクティック由来の術式を提供している店舗なんですが、この施術の構造上他者に対して術を行う必要があるものなので、セルフケアには使えません。※セルフケア用も実は用意されてはいる。
鍼灸部門で言うのならば、背部兪穴やら背中を使って施術は基本、腕の角度やらの柔軟性の問題で基本的に難しい。積聚治療はもろにこれに該当するので自分自身には適用不可。多鍼&置鍼型の経絡治療も不可。
はい、できるものとできないものとがあるわけですね。
以上が前提のお話。じゃ、具体的な検査と基準と調整法のお話に話を進めましょう。ええ、ずんずんと進めますとも。
1.頭部拡大状態の検査
→鉢周りや両手による頭部把持検査。頭部拡大状態や頭部硬化状態を確認する。指先または遠位指節間関節まで接触し、かつ弾力が感じられる状態が正常。拡大または著しい縮小かつ硬化状態の場合、頭蓋の屈曲伸展リズムである一次呼吸が阻害されている可能性がある。一次呼吸は脳脊髄液(CSF)の産生と循環のためのポンプ機能でもあり、CSFは脳腔満たし、脊柱管を通り、体全体で吸収される液体であるので、脊柱管などに圧力不均衡が生じうまく流れない状態にあると考えられる。この状態はいずれも頭蓋内圧が想定的に高い状態にあり、脳圧迫→脳力低下→自律神経系の機能低下→全身の不調の原因となると考えられる。
2.関節可動域検査
→腕や足の上げ下げの確度チェック。痛みや引っ掛かりがないこと、可動域全域において十分に動くこと。欲を言えば、精密に制御できること。
1.を前提に圧力不均衡は生活における適応性の歪み(癖)と疲労による一時的適応のための歪みとがその背後にあると考えられる。それら歪みから派生して、筋関節の機能異常が生じた場合、関節可動域が異常を示し、筋反射や一時的な筋力低下など引き起こすと考えられる。
3.重心検査
→前後左右への体重移動に対するブレや上下動に対するブレのチェック。身体の制御機構に余裕があるかどうか。
歪みが生じるということは前後左右、あるいは上下などの重心移動に差異を生み結果、重心が崩れる。つまりはある方向への対応力の過剰、不足を引き起こす。
4.感覚の検査
→痛み、違和感などの自覚症状のチェックや、接触刺激に対する感覚のチェック
5.キネシオロジーテストによる検査
→専門的なので割愛。治療家? の方は治療院マーケティング研究所から発売されている岩城憲治先生のFULL SCAN SYSTEMで学ぶと良いでしょう。
ちなみに私の場合は、脈診もまたキネシオロジーテストの一部と考えられると定義しています。また経絡チェックなどもこちらに入れています。一応、東洋医学者なので。※何の因果か柳谷の孫弟子くらいに当たるらしいんですよね。柳谷素霊→鷲尾雅一(最後の内弟子)→藤井崇次という系譜なんですよね。
で、チェックしたら調整。
私が使っているのはざっくりとわけると5つくらい。まあ、手持ちの道具の兼ね合いとかもありますけどね。
ざっと元となる調整法名を挙げると次の通り
1.脳脊髄液調整法 ソフトブロックテクニック→詳細というか元ネタはパーフェクトクラニオロジー協会で。
2.経絡調整、高麗手指鍼術←瑞金療法協会 研究課程修了者です。
3.クラニアルテクニック:長谷式、脳活性療法の応用
4.操体法→農文協 からだの設計にミスはない 橋本敬三著、操体法の医学 橋本敬三著を参考にされたし。
5.緩消法→詳細は痛みの治療院、一般社団法人 日本健康機構まで
それぞれがそれぞれの登録商標だったり、権利を主張するものだったりするので私の方で具体的な伝授はできませんので各団体へと問い合わせください。
うちの技法ですか? 影響を受けていたり一部利用していますが、基本的には別物です。泰心堂の対象とするお客様の状況に合わせて最適化していますのでそのままとは言えません。
※痛みや極度の筋緊張に対してわりと緩消法はそのまま使っていますがね。
で数秒~数分でぱぱっと刺激してみて、再チェック。
引っ掛かった基準がオールクリアになっていたらその時点で終了。
順番的にはわりと上から順番にやっていくことが多い。
大概、1~2の範囲で調整が終わりますが、たまに腰痛が甚だしい状態とかの場合は緩消法まで行うことがあります。
とりあえずこんな感じかな?
文章にするとちょっと面倒な分量になりますが、私も忙しいですし、セルフケアに何時間もかけられません。かけてせいぜい15分ですかね。
なのでぱぱっと調整して確認してとやるとそんなもので終わります。
ええ、日ごろから使っていますから、まあ、なんていうか時短、時短と強調しなくても普段の施術もぱぱっと終わってしまうんですよね。
ええ、しっかり時間を取っているのはトークライブ(笑)のためです。
とまあ質問に答えますには入れませんでしたが、いただいた質問には答えられたかと思います。
ではまた。
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