続 筋痙攣やりました
こんばんは、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。
さて、本日の話題は、先日お話しした”筋痙攣をやりました“の続報になります。
これを書いている時点で4ー5日目ってところでしょうか?
この間、業務を止めず多忙な中、こっそりとみずから緩消法実践生活を送っていました。
幸い、筋断裂の方は軽微だったようで、内出血もなく、今現在、ダッシュは不安がありますが、軽めのステップなら踏めますし、転身や震脚でも痛みは出ません。歩行など日常生活は問題なし状態へと回復しました。
弾力も取り戻し、鉄板のように指をはじき返していたふくらはぎも、指がしっかりと入る程度に。
ほぼほぼ回復って言って良いでしょう。
今回のケースは高温、高湿度という条件が重なったことと、長時間かつ高低差の多い移動をしていたことが筋疲労と代謝障害を引き起こして、筋痙攣となったわけです。
一応、熱中症対策として水分補給を小まめにしていたこと、やや時機が悪かったきらいはありますが、電解質の補給も必要十分行なっていたこと、そして痙攣直後に意識確認やらで熱中症の程度をしっかりと把握したことも早期回復の一助となっています。
ただ、この辺は専門的な話になりますのでざっくりと割愛しましょう。
なによりも今回早期回復が図られた要因は技術として回復手段を持っていたことが挙げられます。
すなわち、緩消法(今回は緩消法マスターテクニックより即効緩消法のテクニックを応急処置とその後の回復のための処置として活用)ですね。
緩消法は坂戸孝志先生(痛みの専門院 代表)が発表した”科学的証明“がされた生理学機能に基づく、筋緊張緩和主義および疼痛緩和手技になります。
テクニックそのものについては坂戸先生の論文や著作物、講座などで学んでいただければと思いますので詳細はここでは語りません。
あとは補助的に山田先生のパフォーマンスアップテクニックを応用して主として下腿筋群の張力の調整を行い、なんとか歩行できる状態にしたうえで仕事をしていました。
で、朝起きて緩消法、仕事から帰って寝る前に緩消法と各10〜20分の処置を両脚に対して行い段階を踏んで回復した。
直後:筋痙攣と強縮により腓腹筋を中心として短縮。足関節底屈位から動かせず。痛みにより歩行不可。内転筋群も痙攣。意識確認など熱中症の疑いも含めて自己の体の確認。脈拍、体温などは過度な上昇は認められず。また運動負荷を考えても日常の運動負荷よりは強かったと考えるが、筋力体力を考えると限界とは言えないので電解質不足などを疑う。※直前に十分な量を補給はしていた。
この時点をVAS(:Virtual Analog Scale)で10と便宜上評価。
10分後:場所移動、痙攣の痛みに耐えつつ座り込み、緩消法開始。
VAS 9
さらに5分経過:痙攣終了。足関節背屈可能に。ただなお、痛みにより歩行不可。VAS 9
さらに10分後:歩行可能に。歩行のたびに痛みは疾ったが慎重に歩を進め帰宅。 VAS 7
その後、急激な過伸展などを防ぐ目的でキネシオテーピングをした上でさらに緩消法。 VAS 5(就寝時評価)
2日目:起床時 VAS 4。なおも筋拘縮続く。歩行時特に左右動揺時と段差など屈曲/伸展が深くなる動作で痛みが強く出る。通常歩行不可、歩行困難。
あらためて起床時の痛みをVAS10と評価し直す。
午前 歩行動作のたびに痛みが疾るもののテーピングをした状態で本業 私のサロン 泰心堂はりきゅう院にて施術業務。VAS 9
午後 船橋某所にて施術業務。VAS 8
21時以降 帰宅して緩消法 VAS 7
3日目:起床時 VAS 5。強い痛みはあるものの通常歩行可能。左右動揺時>段差。腓腹筋、ヒラメ筋などより腓骨筋側に強い痛み。
日中 緩消法を実践する時間なし。
23時帰宅時点 VAS 5。
緩消法実践。
就寝時VAS 3
4日目:起床時 VAS 3。通常歩行可能。激痛は伴わない。腓腹筋、ヒラメ筋は伸展時に痛みを伴うものの歩行動作程度では痛みなし。腓骨筋の伸展動作時の痛みが強い。
状態緩和、改善に伴いキネシオテープによる補助を外す。
日中、緩消法実践の機会なし
23時以降帰宅時 VAS 3。
緩消法を行う。就寝時VAS 2。
5日目:本原稿を書いている当日。起床時 VAS 1。
通常歩行可能、痛み軽度。
この日は本業の方。
施術業務の合間、緩消法。
昼 腓骨筋に軽度の痛みは残る。ダッシュなど急制動に対して不安はあるものの転身、震脚(強い踏み込み動作)可能。
日常動作について、VAS 0。回復と評価。
累計 緩消法実践時間 3時間弱。
私自身は、慢性痛(かつては腰がひどかった。)はすでに自己解決済なのでなかなか緩消法を実践する機会がなく、特に劇的な効果を実感する機会は少ないのでこういう機会はとても貴重だったりします。
また日頃からマッサージはしない、させないの基本方針なので疲労回復能力高いですしね。
※マッサージをするくらいであれば自分で脳脊髄液調整法を使って自己調整をした方が疲労回復が早い。
なので貴重な体験でした。
ええ、激痛でしたけど。
そうですね、今回の体験も踏まえて、緩消法のデメリットというか効果を出しにくいポイントについてお話しして起きましょう。
1.場所の特定の問題。
急性期の痛みはわかりやすいが、慢性期の痛みは漫然としているケースが多くどの筋肉を緩めれば良いのかが素人にはわかりにくい。※高閾値侵害受容器とポリモーダル受容器の違い。
2.加える圧と方向の問題。
まあ圧についてはデジタルはかりなどで計測して感覚を掴めばなんとかなる範囲だとは思いますが、筋の走向や短縮した時の動き方を知らないと追っかけるのは難しい。
3.急性期はわりと痛い。
今回は筋痙攣直後ということもあり、痛みの中で動かしながら、動作拡張と痛みの緩和を図っていった部分があるのである程度の痛みは覚悟していたが、強い痛みがあるときに通院って難しいのでは? と自分で緩消法しておきながら思いました。
じゃ、良い点は? とメリットについて書いて締めましょう。
1.科学的証明済の生理学に基づいた筋緊張緩和&疼痛緩和手技であること
2.角度、圧、動作などのポイントを抑えるとその場で指先に筋緊張が緩和されたことが分かること。(即効性)
3.緩消法がうまくいった部位は筋緊張による血流制限、神経圧迫などが解除されるので、血流促進、炎症適正化などが促進され、時間の経過とともに回復が見込めること。
覚えておくと便利な一手であることは間違いない。
ちなみに泰心堂では急性の腰痛や急性の頚部痛(寝違え)、急性の背部痛(ぎっくり背中とかいうらしい)などの時に頻用しているテクニックの一つですね。
今回はこの辺で
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