キネシオロジーの検査で施術の確信を持つ。

 ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。

 


本日の一本目は補足から入りたいと思います。

はい、これが昨日の記事

『施術時間と施術効果とは反比例する!』ですね。


まず、間違えないでほしいのは、私自身は、施術に30分かかろうが、60分かかろうが、想定通りの結果を出しているのであれば良いという考え方を持っています。


 ただ、もし私が30分かけて骨盤矯正の結果を出せというオーダーをいただいた場合、27分が調整する3分のための下準備になりますし、60分でと言われたら57分がその下準備となります。

 決して3分×10回、3分×20回を繰り返すわけではないということ。

 また、私が施術中に考えることは結果を出す(=事前に検査して判明した機能低下状態の解除)ために力を尽くすことであり、一生懸命に施術をすることではありません。

 これ、多くの施術者の皆様も同じだと信じたい思います。


 まあ実際のところ骨盤の均衡変化に掛かる時間など秒単位なんですけどね?


でも、結果の出ない30分、やりすぎたのを誤魔化すため”好転反応”や”瞑眩”などの言葉を使う60分の施術もどきに何の価値があるのかな?と思っているだけです。


 そもそも好転反応ってのはその後の経過を見てみなければ、体力が回復しているかどうかなどわかりませんし、ましてや「その怠さは好転反応です。」なんてその場で説明受けたとしても、論理的にそれはおかしい。なぜならば、そういう業者に限って、最初にどうなったら施術が良好な結果になったか教えないことが多いから。

 少なくとも私、藤井はそのような説明を事前に受けたことありません。


 その点、私が影響を受けた、日本DRT協会の上原宏先生などは三大徴候+αの状態を目安として、改善状態を説明していますし、パーフェクトクラニオロジー協会の宮野博隆先生もまたどういう状態が悪い状態で、どういう状態が良い状態なのかを事前に説明してからCSFプラクティスなどの脳脊髄液調整を中心としたカイロプラクティック系の手技を提供されています。またゴッドハンド養成塾の篠崎真樹先生もまた自律神経系の機能低下状態=悪い状態であり、その兆候は1~5と具体的に上げて言ったうえで、対応した検査を行い。施術を通じて変化したことを確認しています。自律神経整体協会・k-styleの岩城憲治先生も同様ですね。岩城先生はキネシオロジーというカイロ由来(ジョージ・グッドハート、ジョン・シーら)の体系化された検査テクニックを以って、施術前の状態を図り、施術後に解消されたことを確認することで施術の終了条件を定めています。


 そう、単に一生懸命、時間いっぱい、力を尽くせばよい施術(力尽くの施術)であるという誤った考え方とそれに付随する生理学的におかしな患者教育をやめたらいかがですか?というだけなんですけどね。


 さて、本題『キネシオロジーの検査で施術の確信を持つ』というタイトルでお話を進めましょう。


 キネシオロジーってのはキネシスkinesis=動き、運動、ロゴスlogos=学問から作られた造語。

 カイロプラクティック由来の技術でジョージ・グッドハート医学博士が提唱したアプライドキネシオロジーによって広められた言葉です。

 簡単に言うと、筋肉の生理反射を利用して、心身の検査をしようというものです。

 ちなみに病理反射ではないので注意。


 正常な筋肉の反射=(局所的に)背後は自律神経系の機能低下が確認されない。

 病理反射=背後に自律神経系の機能低下状態が確認されている。


 正常な筋肉の反射を返す部位を利用して、(自律神経系の機能を介した)”接触”を通じて心身と筋反射の相互関係を利用した検査を行おうというものですね。


 ちなみにO-ringテストや、鍼灸師のごく一部で有名な入江式フィンガーテスト(FT)や母子対立筋テストやTRテストなどもまたこのキネシオロジーの方法論の一つにあたります。


 なお、各テストは前提条件やら設定やらが定義が大事なので、一人O-ringテストとか型真似すらできていないものを適当に行うのは勧めません。もし行うのならば、どうしてそれが成立しうるのか、どういう条件を整えればよいのか、それはどのように前提条件が整っていると確認できるかなど使うための設定と定義をきちっとしてから使ってください。


参考書籍:手技治療のための筋肉反射テスト 基本編 茂木昭著 たにぐち書店 1800円+税 ISBN978-4-86129-006-0


概念自体はわかりやすいかな?と周気堂の茂木先生の本をあげさせていただきました。石丸広高先生が翻訳したジョン・シー医学博士の『タッチフォーヘルス』関連の書籍でもよいのですが、あれ、結構読みにくかったので。

※ジョン・シー医学博士はジョージ・グッドハート医学博士にアプライドキネシオロジーを学び、タッチフォーヘルスの活動を通じてキネシオロジーの普及に尽力。


さて、では現場でどうつかっているかというと、


私自身が使っているのは、こまつ式高麗手指鍼術のためのフィンガーテストの応用(FT)と岩城憲治先生が教材で紹介している腕の伸展時長(母指の位置のずれを見る)の比較を行うタイプ(質問法)のものです。


後者はどちらかというと顧客とコミュニケーションツールとして用いて、前者は経絡のなど調整箇所の絞り込みなどに使っている感じでしょうか。


まず施術の流れ

1.問診表の記入と施術前説明

2.蓄積疲労状態=自律神経系の機能低下状態を確認

3.三大徴候の確認

4.本日の状態の顧客との確認:この時点で質問法による調整箇所の確認を行います。

5.施術の第一段階とその結果の確認とクローズ、継続の判断(FT)

6.施術の第二段階とその結果の確認とクローズ・継続の判断(FT)

7.施術の第三段階とその結果の確認とクローズの判断(FT)

8.クローズの判断をした場合、質問方による調整箇所の確認と三大徴候、蓄積疲労状態の指標確認

9.次回の来院についての提案をして終了


こういう流れになります。

泰心堂の場合は調整は基本的には三段階を想定しています。

つまり、脳脊髄液(CSF)レベル、上部頸椎(Atlas)レベル、経絡(Meridian)レベルの三つです。


ざっくりと説明すると

1.頭(脳・脳幹)が強いストレスを受けている状態だと自律神経系の機能は低下する。

2.頭と体をつなぐ、頸椎レベルで強いストレスが生じている状態では、自律神経系の機能は働きにくい。

3.頭ー体を流れるエネルギーの流れ=経絡に強いストレスが掛かっていると生体エネルギーは阻害を受ける。つまり、自律神経系の機能が正常に働かないという現象につながる。

だから、それぞれのレベルで問題がないかを確認しているわけですね。


で、優先順位は、頭>首>経絡。経絡を刺激しても頭にその刺激が伝われなければ変化は乏しい。経絡を刺激しても頭の働きが鈍ければ変化は乏しい。


だから頭の問題、首の問題を調整してから経絡レベルでの調整を考えます。


順を追って自律神経系の機能改善、回復が行われていくので体の認識力が高まり、結果、自己修復が効率的に進むと考えられます。


で、これら全部やるのではなく、どこに問題があるかをキネシオロジーのテストも用いてスクリーニング(ふるい分け)していくと、検査を効率化できるので、施術時間の短縮と施術効果の向上、結果として施術に自信が持てるという状態になります。


ええ、なにせ問いかければボディーランゲージ(肉体言語)で応えてくれるのですから、これほど楽なことはない。


※施術の精度高めるにはキネシオロジーのテスト以外の検査もきちんとしておくことが大事です。

習志野市大久保の鍼灸&整体 泰心堂はりきゅう院

臨床経験10年以上、総施術回数は7万回以上。 頭痛、めまい、疲労感を伴う体調不良などの取り扱いが多い各種特殊鍼灸術を用いる鍼灸院 こまつ式高麗手指鍼術、DRTなど認定院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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