とある偏頭痛の方のオーダー
おはようございます。
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂 藤井崇次です。
今回のお話は、例の『現役鍼灸師が提案する徒手調整術』のきっかけとなったお話の一つ。
実は、私のサロン『泰心堂はりきゅう院』は、知る人ぞ知るめまい、頭痛を専門とする鍼灸院として一部のお悩みの方に有名だったりします。県外から訪れたとある方によると「うち地域の検索で1番上に出てきました」だそうです。・・・・・・おかしいですね。うち千葉県は習志野市の隠れ家的な鍼灸院なんですけどなんで、県外で検索No.1で出てくるのさ?
ええ、そんな感じです。その他にも不妊、美容鍼、顎関節+鍼などいくつかのキーワードで地域の検索順位No.1を取ったこともあります。
ええ、”鍼灸”でです。
でもね、こんなオーダーもあるんですわ、実際。
「このめまい何とかしてください。鍼使わないで」
こんなオーダー、どう応えます。
もちろん、「うち鍼灸院ですか」というのもあり。
でも、私はそうは答えたくなかったので、徒手調整術の研究を開業以前からしていたわけです。
けだし、めまいや頭痛に対して、当時の流行である骨盤調整はあまりにもお粗末でした。実際に骨盤調整を看板に掲げるそのへんの店舗や自称ゴッドハンドの店などにも施術を受けに行きましたが、納得のいく説明と論理構造と施術の結果が一致しているところなどありませんでした。
なんというか、流行りの講習会にでて習ったとおりに”骨盤”の検査をして、型通りの”骨盤調整”を行いました的な?
それでも受けていた”骨盤調整”にどうも抵抗のあった私は、そのルーツからもう一度考え、研究することにしました。
そもそも”根本療法系”で構築した理論(仮説)と施術した結果が一致してこないのは、そもそもの仮説が間違っている可能性があります。
なので、何をどう調整することによって体がどうなるのか、それは解剖学的に、生理学的にそして鍼灸学的に正しいのか?
そのために必要な合理的な判断基準は何か?
これらが私の研究テーマ。
その研究対象は、鍼灸だけではなく、整体、カイロプラクティックの技術あるいは操体法や身体操法などにも及びました。
結論的には、身体のリズムが崩れることで、体の均衡が狂い、重心が不安定になり、体の異常緊張を引き起こし、神経系に対して圧迫を生じ、体液の流れが悪くなり、やがて内臓機能まで落ちていくことがわかりました。
その根源はというと、”頭(脳脊髄)”。鍼灸でいうと”精髄”ですかね?
宮野先生の言葉を借りれば、「頭(の状態)が悪いと、体(の機能)が働かない」わけですね。
結果、”脳脊髄液循環調整”という一つの手法を取り入れたことにより、骨の呼吸といわれる1次呼吸あるいは連動した仙骨律動(リズム)に同調するように調整を掛けることで、脳脊髄液の排出と産生を促し、次いで全身の体液循環に変化を与える手技を採用することになりました。
この手技は頭蓋内圧の上昇の一因である脳脊髄液の循環不良状態を変化せるため、頭蓋内圧の変動により生じていた頭痛やめまいなどに対してより効果的な施術を組み立てる要因となりました。
もちろん鍼灸師としては、
1.脳脊髄液循環調整
↓
2.頭の活性化
↓
3.手足の調整点への鍼灸刺激
↓
4.脳脊髄反射による自律神経系による反射調整
↓
5.症状の自然解消
という形で鍼灸を組み合わせたほうが、すっきりとした施術となるのですが、このようなオーダーに対しては、
1.脳脊髄液循環調整
↓
2.頭の活性化(機能低下状態の解消)
↓
3.Zero-Positon(からだの最も自然な状態)への誘導
↓
4.末端刺激→中枢→自律神経系による反射調整
↓
5.症状の自然な解消
とロジックを組みなおすことで矛盾なくオーダーに応えることができます。
ただし、いくつかのこの徒手調整術は欠点があって
1.療養費控除の対象外となります。
2.ほかの業者からのバッシングが増えます。
など
泰心堂ではきっちりと療養費控除の対象とそうでないものを分けています。たとえば美容目的のものや鍼灸ではないものはその旨を追記していますしね。
バッシングについてはもう何とも言えません。何度「怪しい治療院」という言葉や「高い治療院」という言葉を巷で聞いたことやら。うちがあまり地域に情報をばらまかないのは近隣の自称を含めた治療院に対しての配慮ですし、価格が地域最高値なのは技量の差というか提供している技術の差と人数と顧客層を絞っているから。これもまた近隣の治療院への配慮です。価格が安いだけの施術をお求めの方は価格というハードルでうちの来ないようにときっちりと線引きしているだけですから。
うちほどきっちりと配慮している施術院も少ないと思うのですが……
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