『小顔整体』のロジック その3 2の続き
ど~も、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂 藤井崇次です。お昼過ぎのなんとな~く眠くなりそうな時間、皆様いかがお過ごしでしょうか。
はい、私は眠いです。
さて、続き続き。前の記事が読みたい人はたぶん関連記事でリンクが張ってあると思いますのでたどってください。
どうやったら小顔って可能なの?って話の続きですね。
1.骨自体の変形は可能か?
2.クラニアル系の考え方と一次呼吸、脳脊髄液循環の件
3.筋緊張と周囲筋腱の牽引問題と筋疲労
4.顔面部の体液循環の件
5.姿勢による補正
ええと前回のお話は、骨の変形は少なくとも徒手調整ではありえない。クラニアル系の頭部拡大状態の解消に伴って小顔に見える可能性があるよって話でした。
じゃ、三つ目行ってみましょう。
3.筋緊張と周囲筋腱の牽引問題と筋疲労
これね、主に自称:美容鍼灸ネタでよく効能とか、こうなりますとかそういう話が乗っていますがそれって実際どうなの? って話なので実は結構ヤバめのネタだったりします。
顔の大きく見える原因として、浮腫んでいて厚ぼったいってのがあると思いますが、厳密に言ったらこれ、筋緊張とは直接的に関係がありません。
筋肉って基本的に縮むことしかできないってのは義務教育~高等教育(高校生)の間で習うことです。学校でテストに出たでしょう? 主動筋とか拮抗筋とかあの単元でやるんですよ。鍼灸専門学校などだと生理学とかでもう少し専門的に学びますが、ざっくりとした教養レベルの話でも十分に使えます。
筋肉が緊張することで、関節が動き、筋自体は短縮することで厚みを増します。結果内圧が高くなり一時的に血行不良状態に陥るというのはまあ、普通のこと。ついでに言うと、関連筋に対しては短縮することに対して伸展/短縮刺激を与えることになります。引き延ばされることで関連筋が反射的収縮をした場合引きつり状態になります。逆に引き延ばされる刺激に対して抵抗できない場合は牽引状態になります。この辺が基本でこれが折り重なってしわや引きつり、逆にたるみを作ります。
加えて、血液循環阻害により、動脈血の虚血(足りない)状態や静脈血やリンパ液の充血(戻れない)状態などが重なり肥厚化した状態というのが局所的に起こったりします。はい、血液循環阻害状態が起こってから起こります。一時的なものでは起こりません。
なので、筋緊張=顔のむくみではないのです。筋緊張などにより生じた循環阻害状態の結果、徐々に進むのがむくみなんですね。
なのでこれもまたカイロプラクティック的に言えば、生命力が低いから起こっている状態であり、東洋医学というか恩師の小林詔司の言葉を考えるなら精気の虚の状態で、病に負けたからだということになります。
ざっくりいうと多少、強張ろうが、引きつろうがそれだけでは顔は浮腫まない。その状態が継続していたり、根本的に蓄積疲労状態で回復しきれない状態が続かない限り顔のむくみは起こらないと考えるわけです。
ならば、顔に問題がある場合、顔に鍼を刺して解消するレベルの問題なのか、そもそも蓄積疲労状態が問題であって、体液循環を促し、蓄積疲労状態からの回復を先に促すべき状態かの鑑別が大事ってことになります。
4.顔面部の体液循環の件
ええとほとんど書いてしまいましたね。要は顔面部で筋疲労などのストレスから補正が起こり歪みが生じて顔面部の体液循環が悪くなった状態が継続した結果、回復しきれなくなり、浮腫むわけですね。
なので、顔面部のむくみが強い方は基本的に、不眠傾向(朝起きてすっきりしない)、イライラ状態の継続または断続、運動不足の実感、精神的焦燥、具体的な痛み疾患など何かしらの症状が根底にあって起こっています。極端な話、あまりにも複合しすぎて一見無反応というかほかに問題はありません状態なんて方もたまにいますが、大体回復過程で、肩こり、腰痛やら何かしらの不安症状やらが出てきます。
確かに鍼を打つことで強制的に反応が起こりますが、一時的には良いのですが、それに合わせて全身の体液循環の調整、あるいは自律神経系の調整ですか? そういったものを施して蓄積疲労状態からの回復を促す必要があります。
もちろん反射調整という概念で顔から体、頭の調整も可能なので、顔面部の施術がまったく意味がないとは言いませんが、残念ながら顔→体の調整を真剣に研究している人ってあまり聞いたことがないんですよね。
ちなみに泰心堂では、顔→腰痛のための調整などを普通に行っています。ちょっと変わったのだと蝶形骨から足首の調整とか? こういっては何ですが結構面白かったですね。
※元ネタは古藤格啓氏のKOTO式あたまの整体なんですけどね。
5つ目はまた改めて次回あたりにお話ししましょう。
今回はこの辺で。
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