質問に答えます。その80 無資格者のせいで儲からないというのは本当?
どうも、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次(泰心堂)です。本業は鍼灸院の経営、ひとり鍼灸院なのでオーナー鍼灸師ってやつですね。
そんなところにこんな質問が来ました。
確かに、私は「それ本気で言っているの?」と思うような情報があふれているインターネット戦略などにはちょっと嫌悪感を持っていまして、そういう意味ではり師、きゆう師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの医業資格を持たないものの物言いについてどうなんだろうという感想を持っていた時期もあります。
一方で、インターネットが普及し、情報検索が当たり前になると、そう言った資格を持ったものでも意味不明なことを言っていたり、先日の頭痛の記事へのコメントのように凝り固まったものの見方をする方も多々いらっしゃいます。こうなると「資格云々じゃないな」という感想が出てしまいますね。
また一方で、活況な整体業界に対して、鍼灸師業界はどうも停滞気味で、そのせいか最近、お会いする先生方も鍼灸師の先生よりもその他の徒手調整術(整体、カイロプラクティック、モビリゼーション、ロルフィング、ロミロミ、ホメオパシーなどなど)の先生方のほうが多くなってきました。
お仕事に対して責任とプライドを持つのは大事なことですが、誇りと埃を間違えてはいけません。私たちが目指すべきはあくまでも顧客の利益=健康的な生活、目標に向かって勧める状況であって、その結果、商売的に儲かるという結果がついてくるように仕掛けることが大事ですね。
さて、本題に行きましょう。
質問に答えます。その80 無資格者のせいで儲からないというのは本当?
はい、昔からちょくちょく言われていることですね。
これ、断言しておきますが、嘘です。
ええ、だってあなたが儲からないのは
1.あなたが知られていないから選択肢にノミネートされていない。
2.あなたの商品・サービスが知られていないから、購入意思がそもそもない。
3.あなたの商品・サービスが魅力がないから、購入したいという気持ちがわかない。
4.あなた自身が、魅力がないから交流したいと思わない。
だいたいこんなところ。
よって、仮にあなたの商圏の今ある整体などの業者がなくなったとしたとして、あなたの売り上げが期待通りに上がるわけではない。現在のままでは代わりの業者が立ち上がり、シェアを拡大していくだけでしょう。
故に、嘘と言えます。
当たり前ですが、商売というのは顧客にとって一番でなくては成り立ちません。
かつて「一番じゃなければいけないんですか?」と仕分けの人が言っていましたが、「一番を除いて価値がありません」というのがその答えです。
そこで考えるべきは、顧客にとって○○で一番であるの○○をどう定義するかってことですね。
うちは、めまい、頭痛の分野でこの地域で一番だと思ってくださる方がいらっしゃるので、営業を続けられています。
ま、実際は苦手分野ないんですけどね。イメージ的には学業とかで、平均値が異常に高いタイプですね、万能型のように見えて実は、万能型ゆえに特化型よりも・・・・・・。
まあ、一般的に平均的とか万能型って平均値が低いと思われる傾向がありますが、実は万能型って苦手分野がないことで相乗効果が発揮されると、思考のブレイクスルーが起こるので特化型の方がぶち当たる悩みの壁をあっさりクリアできてしまったりするんですよね。
まあ、それだけ量と質をこなしているからともいえるんですけどね。
話を戻しましょう。
一番ってのは実はなかなか厄介なお話で、こんなのもありです。
〇通える範囲で一番安かったから
〇通える範囲で、一番暇そうで、直ぐに対応してもらえそうだったから
〇一番近くだったから
〇通える範囲で一番高い金額を表示していたから。
ええ、どれも一番です。
ちなみにうちはどちらかというと4番目。地域最高値、安売りしません。よく考えてきてくださいと価格から顧客自身に選んでもらう施術所になっています。
私がお客様に提示するのは
1.専門性(ひとのからだに対する)
2.利益:身体機能向上、蓄積疲労状態の解消、自己治癒促進の結果として、健康的で、高いパフォーマンスを発揮できる体。
3.顧客層の限定:提示した価格帯の顧客が来ていますという表示。
そして、顧客の満足度を上げる要素としては、機能向上と費用との兼ね合いで、割安感。
たとえば、ゴルフで施術を受けるだけで+10ヤード飛ばせるようになったら?
ええ、いくら払いたいですか?
+10ヤード(ラン込み)なら身体バランスの問題がほとんどなので、軸を整え、ほどほどに脱力できるようになるとあっさり超えられます。
まあ、もっともからだのバランスを整える目的は、からだの感度=認識力を上げることなので筋出力が上がるのはどちらかというとおまけ要素なんですけどね。
からだの認識力が向上すると、ゴルフだったらインパクトの感触がわかる人が出てきます。そうなると、いわゆるビジネスゾーンがわかるようになるわけでショットが安定してきます。結果スコアアップにつながるわけですね。
まあ、私はゴルフ、まともにやったことなくってどちらかというと野球のバットコントロールやインラインホッケーでのスティックコントロールの方の感覚なんですけどまあ同じことです。
からだの専門家だからこそ、こういうことも提示できます。
また、それが顧客のやりたいことにつながるから支持されます。
ええ、私のお客様の特に60代以上はゴルフ愛好者が多いですね。
また、肉体改造目的で来るアスリートレベルの方もいらっしゃいます。私のところは筋トレジムではないので、筋トレの考え方とインナーマッスルの鍛え方とかのアドバイスくらいしかしませんけどね。過去に腰痛、膝痛などで日常生活にも支障が出ていた方々がスポーツ復帰して大会(世界大会を含む)で良い成績を収めたりとかで一部で注目されているそうです。割合的には1%未満なので、スポーツ専門とは言えませんけどね。
三つ目の顧客層がなぜ、メリットになるかというと会員制のクラブなどを意識してもらえばよいかと思います。ポルシェの愛好者たちの同好会にはポルシェのアンチは基本的にいませんし、クーパーの愛好者たちの会も同様です。それぞれが好きで実際に持っている方がいるので帰属しやすいわけですね。でも、ポルシェの愛好者たちと、クーパーの愛好者たちでは集まってくる人が違います。ええ、一般的には同じ、”車好き”のカテゴリーであっても。
私たち治療家業界でもそれは同じで、1時間3000円未満の顧客層と1回(30分未満)10000円の顧客層では求めるものが違いますから、顧客層は自ずと変わります。どちらが良い悪いかではなくて、異なるというだけですのでお間違えないようにお願いします。
さて、それを踏まえて、最初の質問を考えてみてください。
あなたを求め、選ぶ顧客層がないので、院の利益につながらないのであって、無資格者がいるからではありません。
こういうもっともらしいデマに踊らされるよりも、知られる努力=顧客への利益還元のために力を入れる方が良いと思います。
0コメント