質問に答えます。その73 根本療法、どこから施術すれば?
おはようございます!
からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 藤井崇次です。
今週は明後日、水曜日から地域限定公開ネタ『夏の歪みチェック』始めます。
こいつは、鍼灸院、徒手調整術研究部の地元である、習志野市大久保を中心とした、地域住民の皆様を対象に、夏の疲れ→からだの歪み→からだのだるさ、すっきりしない状態を歪みを知り、ちょっとした調整を入れることで歪みが解消し、しっかりと疲労解消につながることを体験していただこうという小ネタです。
店頭のブラックボードにちらっと書いておくだけというユーザーノンフレンドリーネタですので、見つけて予約→来院ください。
ええ、大々的にやると、「骨盤調整60分 2980円」だの、「骨盤を整て、歪みのない体!」とかやっている近所の整体院や整骨院?とか真っ向否定、喧嘩売っています状態になりかねないのでこっそりです。
そうそも私、相手にしていないし、骨盤調整程度であれば自分でやったら早いじゃん、安いじゃん、怪我しないじゃん、そして何よりも自称プロが行うよりも効果的じゃんとさくっとセルフケア方法作ったしね。
たぶん骨盤調整という看板とメニューを掲げて、プロならではの何かを提供されているのでしょうから、「骨盤調整って困難に簡単で、これだけならゴッドハンドレベルの調整がご家庭で簡単に!」と言われても痛くもかゆくもないはずですから。
さて、本題に行きましょう。
質問に答えます。その73 根本療法、どこから施術すれば?
はい、悩める施術者さん方からのメールによる質問です。
ばっさりと答えておきますが、どこからでも良いです。
まあ、参考までに今回の地元ネタの話も絡めておきますが、
今回の地元ネタで用意している調整法は、現場で使う調整法を状態に合わせて3種、自宅でできるセルフケア法を2種用意しています。
なんでというと、現場の問題として一つは施術時の姿勢の問題。うつ伏せ、あお向けできない方への対処法、あるいは痛みなどが強く揺動を掛けられない場合の静的な技。
セルフケアについては意識が低い方と高い人とではできることが異なる。なのでチェック含めて3分調整法か、5分寝るだけ調整法かさて、どちらにしようかって感じですね。
で、言葉尻を捕らえるとなんだか〇分てふざけていない?と言われかねませんが、実は根本療法系の施術としての要件を満たしている施術なんです。
しかも一見アプローチがバラバラ。でも実は調整の目的や構造は同じだったりします。
泰心堂の基本的考え方は、そもそもひとのからだは自分で維持調整できるように設計されているということが根底にあります。このへんは操体法の創始者である橋本恵三先生や私の鍼灸の恩師である積聚会 小林詔司らが何度も何度も繰り返しは語っていることであり、そのほか影響を受けた先生方も同様のことをおっしゃっています。
ならば、個別のパーツごとの処置も悪くはないが、自分で維持調整できる状態に戻してしまえば、あとは体が勝手に最適化を起こして不都合を解消していくのに任せるのが最も自然であるというのが根本療法系の基本的な考え方。
であとは何を中心に考えるのかでいろいろと別れます。
例えば、
〇自律神経系の機能
〇脳脊髄液循環(一次呼吸)
〇骨格と関節アライメント(Zero-Position、解剖学的姿位との乖離)
〇血液循環
〇神経伝達障害とその発生可能性の高いポイントの解放
〇エネルギー概念
などなど
いろいろな切り口があります。
技法にしても、たとえば、私がお世話になっている日本DRT協会 上原宏先生のDRT:ダブルハンドリコイルテクニックは、上部頸椎調整を背中を揺らして、おさまりの良い位置に戻るように仕向けることで、自律神経系の伝達不良を解除し、自己回復力が十分に発揮できる状態へと戻していくテクニックですが、一方、福井の天秤堂 綿田幸雄先生の四肢誘導調整法は背中のズレ=自律神経系機能低下状態と手足への影響から、手足の角度をセットして、足から軽く牽引揺動を掛けることで、背中のズレを整え、からだの自己回復力が十分に発揮できるように状態を持っていきます。ゴッドハンド養成塾の篠崎真樹先生は、仙骨内臓療法では仙骨律動の調整から自律神経系の活性化を促し、硬膜整体D2では後頭骨調整(一次呼吸の調整?)から自律神経系の活性化を促しています。
……はい、どこからでもよいのです。
問題は、自分がどこからどう調整したいのかということと、目の前の顧客のからだが想定通りの反応をしているか?をしっかりと観察しておくことが大事です。
私の場合は、もともと鍼灸師かつ、高麗手指鍼術の研究者の一人でもあるし、上部頸椎調整派、クラニアル派でもあります。
なので、技法として、頭蓋骨調整をメインに行う場合もあれば、上部頸椎調整をメインにおくこともあります。体位変換など施術姿勢に問題が生じそうなケースでは仰向け、座ったまま、あるいは立ったまま調整することもあります。これは本当に現場におけるケースバイケースなので、こうあるべきと思ってもままならないことがあるとだけ覚えておいていただければ。
で、いちいち立位、座位、うつぶせ、あおむけなどでそれぞれの専用の施術を一から設計するのはさすがに無理があるし、一治療院でまったく別の概念に基づく施術をいろいろと提供していたら施術者側にも混乱が生じやすいらしいので、メイン、あるいは軸という部分は共通化しておくことが大事になります。
泰心堂の場合、主に蓄積疲労→自律神経系の機能低下→さまざまなからだの不調の発生となるので、逆説的に”自律神経系の機能低下のサイン→調整個所の絞り込み→最小限の調整点での機能活性化→蓄積疲労解消&自己回復力向上→自己機能による治癒”という概念で施術しているので、すべての調整が自律神経系(中枢)への調整になります。
中でも3分でできる調整法は、簡単にできるように設計していますが、鍼灸理論、カイロプラクティック理論、キネシオロジーテストなどいくつもの理論と技術をぎゅっと集約したものになります。
ええ、自画自賛ですけど、かなり便利です。
これの調整個所は、……指です。
ね、どこからでも施術できるでしょう?
いろいろと調整個所の異なる調整法の名称を挙げてみましたので、興味のある方は調べてみてくださいね。
では、この辺で。
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