質問に答えます。その93 鍼灸にクラニアルは必要か?

ども、からだのエンジニア&からだの専門家 鍼灸師&整体師 泰心堂こと藤井崇次です。

本日は鍼灸とクラニアルということでお話しようかと思います。

ええ、このあたりの話は実はバックグラウンドで質問が多い事柄なんです。


 まずはクラニアルのお話をしておきましょう。

 クラニアルテクニックとは頭蓋骨調整術のことです。


 正直、流行り廃りなどの影響もあり、まとめてしまおうとおもうといろいろと複雑で、大変です。方法論的にも、調整箇所についても、調整方法についても数が多いので、いろいろかじると逆に失敗するのではないかと思います。


 先に治療家向けにいわゆるビッグネームを上げておきますが。

〇宮野博隆先生:パーフェクトクラニオロジー協会。ご縁があり協会の立ち上げのセミナーに知人経由でご招待いただき参加させていただいております。理論、基準がしっかりとしていてこの分野を極めたいという人にはお勧めできる先生ですね。特殊なソフトブロックをお持ちならこれだけでセルフケアは万全?

〇大島正樹先生:動体療法の創始者。もうこの一言でいいような気がしますが、神癒アルファの考案者。私自身、NGIテクニックは自身のケアに頻用しています。


〇泰心堂でクラニアルテクニックを採用するわけ

 それは施術とからだが治る仕組みの兼ね合いです。

 そもそも論として、鍼灸理論やら整体理論やらがあるから、身体が良くなるわけではありません

 からだを維持、修復する調整機能を体が持つから、結果、不都合が解消、改善されやすい状態へと適応していくだけです。

 ええ、鍼灸理論やら整体理論、カイロプラクティックの概念などは施術者側の都合であり、からだの仕組みそのものではありません。


 事実、鍼灸処方論、配穴理論と関係なく症状は良化します。

 ええ、もともと私が修めた施術方法が、積聚治療という鍼灸術の中でも変わりだった兼ね合いもあり、補寫逆転(+-を逆転する感じ?)や平補平寫で処方組み合立てたり、Aでは順、Bでは逆の処方を入れたりなどをして現場で検証し続けた結果がこれ。


 大事なのは、”認識”です。

 顕在意識、潜在意識というと少々硬くなるので、ざっくりとした話、身体が「自分の体、どうなってんの?」というのをきちっと認識できていると、問題に対して体が対処し、適応しようとします。(適応性変化あるいは順応)これが治癒の本質論です。元に戻るのではなく、先に進みながら適応する、最適な形になっていくというのが治癒です。


 逆に認識がうまくいっていないと、

1.必要な痛みや炎症、運動制限などを起こさなかったり、

2.不必要な痛みや炎症、運動制限などを起こしたり、

します。


正しい知識と認識のもとに施術を組み立てているのであれば、いわゆる施術のもどりと言われる問題も、骨格や生理機能などの構造的に正しい位置よりも現状の方がおさまりが良いと身体が判断しているからおこることですから大した問題ではありません。

それらが問題になっているのは正しくない知識と認識のもとに力づくで施術を組み立てていたりするからですね。


じゃ、どこがそれを司っているのかというと、”あたま”です


なので、あたまの状態・環境を良くすることは、大事なことです。


では頭の状態・環境が良くないという状態はどういうことか?


1.頭の拡大縮小(屈曲伸展)リズムである一次呼吸がしっかりと行われているか?

2.頭部重量感増大、頭部拡大状態、あるいは頭部縮小かつ硬化(一次呼吸不全)になっていないか?

3.頭蓋環境不良の結果、筋・骨格系に影響が出ていないか→筋弱化反応の出現

ほかに内臓反射やらストレスレセプターやらあるのですが、まあ割愛。


私は1.でさらっと判断していますが、わかりやすいのは2と3の基準。

頭を軽く下から支えてみてあからさまに”重い”という感触を受けた場合はたいがい頭部拡大状態。

〇脳脊髄液の産生、排出のリズムに不調が生じている可能性が高い。

〇あるいは頭部への動脈血流入や静脈血やリンパ液の排出のバランスが崩れているなどの問題も考えられますね。

〇ほかにも頭蓋内圧上昇に伴い膜の捻じれや見わずかですが骨・縫合の歪みなどが生じていたりして

一次呼吸がうまく行われにくい条件が整っていたりします。

これが進むと逆に脳脊髄液の産生がうまくいかなくなり頭部縮小かつ硬化になったりします。どちらかというとこちらの方が手ごたえ的には難治ですね。

3.の基準は顧客との意識共有のためのパフォーマンスだったり、手の感覚が分かりにくい施術者向けのやり方になりますね。いくつかの指標=目印となる筋や関節の動きを利用して、本来しっかりと力が入るはずのものが入りにくいことで反応の鈍化を確認するという作業を通じて現状を確認していきます。


ちなみにですが、キネシオロジーの検査をする場合、うまく反応が出ない顧客は先にクラニアルを施してある程度の弱化反応をとってから再度検査すると結構細かな部分まで情報として検出されたりします。

※キネシオロジーのテストに関してもいろいろな考えがありますので差異よ崇るかどうかはしっかりと考えて採用してください。


最後に泰心堂式鍼灸術において、あたまの状態を良くする=クラニアルを採用するメリットをあげると

1.顧客にとって無理のない調整が可能になる。→時間、回数、一回の施術の体にかかる負担

2.クラニアルを利用することで、からだの状態を認識しやすい状態を作ることができるので、鍼または灸の反応が速やかに表れる。

3.鍼また灸の無駄打ちを極限まで減らせる。

4.必然的に一回の施術時間も短くなり、余裕があるので一日の施術可能人数が増える。

5.自信を持って施術ができる。

などなどメリットある。

デメリットは、施術に迷いがなくなりある種淡々と施術できてしまうことでしょうか?


ええ、身体が自ら治しているわけですから、それがしやすい状態を(施術を通じて)整えればあとは時間経過と養生の問題ですからね。


泰心堂では、めまい、頭痛関連が多いのですが、大概何とかなると思えるのも、

重度の腰痛やら原因不明の痛み疾患やら、不妊関連やらと普通のところではあまりみることない症状を訴える方からの依頼に対して慌てないのも、

この原理原則をわかっているからです。


というか、まあ、なんというかゴッドハンドと言われる先生方もまたこれが分かっているからゴッドハンドと呼ばれるわけなんですよね。

習志野市大久保の鍼灸&整体 泰心堂はりきゅう院

臨床経験10年以上、総施術回数は7万回以上。 頭痛、めまい、疲労感を伴う体調不良などの取り扱いが多い各種特殊鍼灸術を用いる鍼灸院 こまつ式高麗手指鍼術、DRTなど認定院 【ご予約はメールまたはWEB予約から】 taishindo@outlook.jp 047-404-5225

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